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 情報サービス業界で「正社員が不足している」と回答した企業の割合。全業界平均の37.8%を20ポイント以上も上回り、人手不足の認識は高まっています。

 帝国データバンクが2015年1月、全国の約2万3000社を対象に調査を実施しました。有効回答企業数は約1万社で、回答企業の8割近くを中小企業が占めています。

 業種別に見ると、情報サービス業界は2020年の東京五輪の需要に沸く「建設」を上回り、1位でした。2013年12月に実施した前回調査では、建設や「人材派遣・紹介」に次いで3位でした。

 理由は、政府のマイナンバー制度導入や金融機関のシステム統合といった数千億円規模の開発案件が目白押しで、人材の獲得競争が激化しているためです。例えば、日本郵政は2014年度からの3年間で、システム投資に約4900億円の巨費を投じる計画を発表しています。

 こうした人員不足を背景に、情報サービス企業の受注残も高水準で推移しています。NTTデータの2014年4~12月期の受注残は前年同期比で2.3%増の1兆3979億円でした。人材不足は大手から中堅・中小企業に広く波及しており、あるソフトウエア受託開発会社は「人手が足りずに仕事を断っている状況だ」と打ち明けます。

 ITエンジニアはある程度の専門スキルが必要なため、育成に時間がかかり、簡単に他業界の人材を活用できません。政府と企業が一体となって、ITエンジニアの生産性を高めたり、教育体制を整備したりする努力が欠かせないでしょう。