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まだ予想するには早すぎる話題もしれませんが、2014年の十大ニュースはどんなものになるでしょうか。ともかく蚊には刺されたくない今日このごろですが、「STAP細胞騒動」がリストアップされることはほぼ確実でしょう。

STAP細胞の実在性についての最終結論はまだ理化学研究所から出ていませんが、確実に言えるのは、一連の騒動の中でたびたび「レビュー」のあり方が問題にされてきたことです。2014年1月に小保方晴子氏の成果が報道された当時は、「英科学誌に投稿したが、生物細胞学の歴史を愚弄していると酷評され、掲載を却下された」というエピソードが披露されていました。もちろん当時は、その酷評を見事にはね返したという文脈で紹介されていたエピソードですが、その後、掲載に至った科学誌は「共著者の名声だけで掲載を決めた」と反省記事を公表。そして、その共著者は指導責任を問われ悲劇に至りました。

また、この問題は早稲田大学大学院の論文審査体制にも飛び火し、小保方氏の博士論文について「正しい審査が行われていれば博士の学位は授与されていなかった」との見解を、同大学が組織した調査委員会は7月に公表しました。

このような経緯を振り返ると、2014年はレビュー会議を適切に運営することの難しさを再認識するべき年、と言ってよいように思えます。もちろんIT業界においてはもともとレビューは難しいテーマの一つでしょう。実際、PMPに関する書籍にはレビュー会議についての解説が掲載されています。また、IT業界関係者のブログなどで、レビューを何度も受けるにつれてレビュアーに反感を感じ退職を考えるまでになった、といった体験談を見かけることもあります。

なぜ重大な問題を見逃すのか? 間違いだらけの設計レビュー』は、要件定義書や設計書のレビューに焦点を当ててはいるものの平易な内容でスラスラ読めてしまう本です。けれども、この本の著者と同じくらいの問題意識でレビュー会議を運営している組織は多くはないのだろうという気がします。レビュー会議の運営に関わる方にぜひご一読いただきたい書籍です。