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 音声やテキストで顧客と対話する日本語の自動会話システム。その構築に使う「会話AI」クラウドサービスが相次ぎ登場している()。非定型の話し言葉からユーザーの意図を読み解くほか、雑談もこなすのが特徴だ。

表 主なクラウド会話AI
表 主なクラウド会話AI
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画面「 りんな」の会話例(左の白い吹き出し)
自動会話システムの構築基盤「会話AI」が続々登場
画面「 りんな」の会話例(左の白い吹き出し)
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 日本マイクロソフトは2015年8月、LINE上で架空の女子高生とテキストチャットする自動会話システム「りんな」を公開した(画面)。既に利用者は60万人以上。「人気は上々で、3~4時間続けてチャットする人が多い」(米マイクロソフト Bingインターナショナルビジネスディベロップメント シニアビジネスディベロップメントマネージャーの佐野 健氏)。

 実は日本マイクロソフトの狙いは、りんなユーザーの拡大とは別にある。会話AIシステムを「りんなAPI for Business」として販売することだ。デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)、トランスコスモスが運用パートナーとなった。

 DACとトランスコスモスは、企業がLINEユーザーに情報を発信する「LINEビジネスコネクト」の企業アカウント運用代行を手掛ける。従来は、ユーザーからの問い掛けに応じるには、人間のオペレーターを配置する必要があった。りんなの会話AIを使うことで、人間のオペレーターがいなくとも、個々のユーザーと深く関わり、効率良く販促情報を届けられるという。

三菱東京UFJ銀が接客に採用

 NTTドコモの「自然対話プラットフォーム」は、同社のスマートフォン向けパーソナルアシスタント「しゃべってコンシェル」の技術をベースに、企業が自然会話システムを構築できるようにしたものだ。

 三菱東京UFJ銀行が、接客ロボ「NAO(ナオ)」の実証実験向けに採用した。同行は2015年7月に大阪中央支店、同年8月中旬には新宿中央支店に試験導入。来店客が口座の開設方法を尋ねると、「申込用紙にご記入を」などと案内するほか、「まいど」などの大阪弁も操る。

 自然対話プラットフォームの特徴に「キャラクター風発話変換」機能がある。「~なっしー」のようなキャラクター特有の言葉使いを実現する。「100個ほどのひな形文章に対応した、キャラクター特有の表現を入力すると、言い回しを学習する」(NTTドコモ R&Dイノベーション本部 サービスイノベーション部 ビッグデータ担当 担当課長の吉村 健氏)。

 ソフトバンクと日本IBMは共同で、認知システム「Watson」の機能の一つとして会話AIを開発している。ヤマダ電機はソフトバンクロボティクスのロボット「Pepper」とこの会話AIを組み合わせ、店頭で接客するシステムを試作した。