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 米Googleは現地時間2014年7月11日、欧州連合(EU)の欧州司法裁判所(ECJ)が下した「忘れられる権利(right to be forgotten)」を支持する判決に基づく措置に関して、社外専門家を含む諮問委員会を設置したと発表した。

 同委員会は世界の大学、メディア、データ保護、市民組織、技術セクターなどからの専門家で構成される。特設サイトによると、英オックスフォード大学情報倫理および哲学のLuciano Floridi教授、フランス紙「Le Monde」の論説員で元同紙編集長のSylvie Kauffmann氏、スペインの元データ保護当局責任者のJose-Luis Pinar氏、ドイツのSabine Leutheusser-Schnarrenberger連邦法務大臣などのほか、GoogleのEric Schmidt会長、David Drummond法務顧問も参加する。

 Googleは5月に、スペインの男性が同社を相手取って起こしていた裁判で「検索エンジンは、個人情報を含むWebページへのリンクを検索結果から削除する義務がある」とする判決を受けた。同月中にユーザーがリンク削除を求めるためのツールを設置し、6月末には削除依頼に基づいた作業を開始した(関連記事:Google、「忘れられる権利」に対応した検索結果の情報削除を開始)。7月2日に英Guardianや英BBCなどの複数の大手ニュースメディアにリンク削除の通知を送信。Guardianは6つの記事、BBCは1件の記事のリンクが削除されたが、削除の依頼主や理由についての説明はいっさいなかった。

 しかし翌日には削除されたリンクの一部が復活した。Googleは理由を明らかにしなかったが、復活が確認されたリンクは、削除に異議を申し立てたGuardianの記事だった(関連記事:Google、「忘れられる権利」に基づくリンク削除を一部復活)。こうした混乱から、Googleの削除プロセスがあいまいで透明性に欠けるとの批判が高まっていた。

 諮問委員会は、今秋、この問題について議論する公開ミーティングを欧州各地で開催する。また、対応が難しい削除依頼に関する意見や、ECJの裁定がインターネットユーザー、ニュースサイト、検索エンジンなどに与える影響についての考察をレポートにまとめて公開する。

 Googleはこれまで、削除依頼を7万件以上受け取っており、対象の情報はWebページにして25万ページ分にのぼるという。同社は、「裁判所の判決から2カ月しか経っておらず、プロセスの進展に取り組んでいる最中だ。そのため一部記事のリンクを誤って削除してしまった」と釈明している。

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