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写真1●NFC Forumチェアマンの田川晃一氏
写真1●NFC Forumチェアマンの田川晃一氏
NFC Forumの近況を紹介した。
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写真2●日経BP社の林誠プロデューサー
写真2●日経BP社の林誠プロデューサー
A3のこれまでの取り組みや過去の受賞作品を紹介した。
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 NFC(Near Field Communication)技術の推進団体であるNFC Forum ジャパンタスクフォースは、2014年7月18日、NFC/FeliCaのイベント「FeliCa Connect 2014」の会場の一角で「第5回 NFC Forumジャパンミーティング」を開催した。

 まず登壇したのは、NFC Forumのチェアマンを務める田川晃一氏(写真1)。同氏によると、NFCにとって現在の最大のキーワードは「HCE(Host Card Emulation)」だという。HCEはセキュテリィチップの機能を仮想化し、サーバーなどを利用してソフトウエアで運用する機能。Blackberry端末ではこれまでも利用できていたが、2013年11月にAndroidがバージョン4.4でHCEをサポートしたことで、Android搭載スマートフォンにおける利用が期待されている。HCEを利用すると、国ごとのカード仕様に合わせる必要がなくなり、世界中で共通の端末を販売できるようになる。これによって、端末のスケーラビリティ(規模の拡大)によるコストメリットが生まれる。スマートフォンは、常時インターネットに接続しているため、サーバーとのやり取りによるセキュリティの強化など自由度も増すとした。

 次に登場したソニーのFeliCa事業部の坂本和之氏は、HCEのメリットについて、スケーラビリティのほかに「フレキシビリティ」があるとした。前者は田川氏も指摘した世界で共通のスマートフォンが使えるようになること。海外からの旅行者が自分のスマートフォンで日本国内のNFCを使ったサービスを受けられるようになる。

 もう一方のフレキシビリティは、要求されるセキュリティレベルに応じたサービスを提供できるということ。例えばFeliCaを利用したサービスを利用するには、スマートフォンにFeliCa ICが搭載されている必要がある。FeilCaは強力なセキュリティ機能を備えているのがメリットだが、もっと弱いセキュリティで運用しても問題無いサービスもある。HCEを利用すると、NFCを使ったサービスを導入するハードルが下がり、裾野が広げられるとした。一方で、物理的なチップと同じ方法は使えないため、セキュリティをどう担保するかは重要な検討課題という。

 続いて登壇したクロス・ボーダー・テクノロジーズのAxel Bialke氏は、様々なデバイスのNFC搭載率を調査した結果を発表した。2014年時点では搭載率の比較的高いPOS(販売時点情報管理)端末やデジカメでも30%未満だが、2018年には全体的に搭載率が上がり、POS(販売時点情報管理)端末の80%程度に組み込まれる予測だという。医療現場や産業分野でもデータの集積にNFC対応端末の利用が始まっており、今後広がっていくだろうとした。

 ユニークな事例として紹介されたのがタカラトミーアーツの「LumiDecoNail(ルミデコネイル)」と「Hicaluca(ヒカルカ)」。いずれも、NFCリーダーが動作する際に発生させる電力に着目した。LumiDecoNailは爪に付けるネイルシールで、FeliCa対応スマートフォンを使用している時などに光る。HicalucaはSuicaなどICカードの表面に貼って使う。ICカードを利用した際にカードが光るようになる。実用以外でも、NFCの仕組みを活用したものだ。

 日経BP社の林誠スマートデバイスプロジェクト プロデューサーは「A3(エーキューブ、Android Application Award)2014」を紹介した(写真2)。A3は、Andoird端末で動作するアプリを対象としたコンテストである。大賞のほか、「ルック&フィール賞」「NFC賞」など5部門を用意し、優秀作品は9月下旬に予定のしているイベントで表彰する。応募の締め切りは8月18日。今年は受賞特典として、大賞はルクセンブルク、NFC賞はアメリカのシリコンバレーと、ITに力を入れている国へのツアーもあるとアピールした。