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 米Microsoftが米国外のサーバーに保存している顧客の電子メールに対する米当局のデータ提出命令に異議を唱えている件で、米連邦地方裁判所が現地時間2014年7月31日、同社の主張を退ける判断を下した。

 MicrosoftのBrad Smith執行副社長兼法務顧問は、地裁の判断が最終的な結論ではないとして即刻上訴すると表明。「ユーザーの電子メールが米国および世界において強力なプライバシー保護の対象となるに値することを主張し続ける」と述べた。

 Microsoftは2013年12月に、麻薬捜査の一環として顧客の電子メールや記録を開示するよう米当局から捜査令状を受け取った。しかし当局が要求した電子メールはアイルランドのダブリンにあるサーバーに保存されているため、捜査令状の発行は米下級判事の権限の範囲外だとして令状の取消を求めた。当局は「これは国外での捜索ではなく、国内で行うデータ調査」との理由で令状の有効性を主張していた。

 この問題を巡っては、米電子フロンティア財団(EFF)や米Verizon Communications、米AT&T、米Apple、米Cisco Systemsなどが、Microsoftを支持する意見書を提出したと伝えられている(関連記事:国外データの提出要請への異議を申し立てるMicrosoftに業界が続々支持)。

 今回審問が行われた米ニューヨーク州南部連邦地方裁判所のLoretta Preska判事は、「下級判事が発行した捜査令状は、データの保存場所にかかわらず、Microsoftが管理しているあらゆるデータの開示を求めている。管理(している者)が問題であり、場所が問題ではない」と述べ、Microsoftにデータを開示するよう命じた(米New York Times英Reutersなどの報道)。

 Smith氏が7月29日に米Wall Street Journal紙に寄稿した記事によると、米当局の見解は「電子メールは(個人的な会話ではなく)業務上の記録と同じで、米国外に保存されていても米当局の権限が通用する」というもの。Smith氏は、「当社は電子メールやテキストメッセージといった新しいデジタル形式での個人的な会話には、より厳格な法的保護が適用されるべきだと確信している」と述べている。

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