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 「着用した人の眼球の動きを検出し、疲れや眠気などを可視化する。“自分を見る”メガネで社会問題を解決したい」――。

 2014年9月9日から30日までネット上で開催されているバーチャルイベント「ITmedia Virtual EXPO 2014 秋」にて、メガネの「JINS」ブランドで知られるジェイアイエヌのR&D室 井上一鷹マネジャーが講演し、同社が2014年5月に発表した「JINS MEME」について語った。

 ジェイアイエヌはメガネ市場に参入してから、オールインワンプライスの価格設定で以前よりも安価にメガネを提供してきた。「価格破壊に成功し、国内では販売本数1位と自負する」(井上マネジャー)。医療用機器に使われていたナイロン系の樹脂を用いて軽量化に成功した「Air frame」など、製品開発にも積極的に取り組んできた。

 同社がメガネ市場に参入した当時は国内の市場規模は約6000億円だったが、現在は4000億円規模まで縮小しているという。井上マネジャーは「メガネを視力矯正以外の用途でも普及させる」と話す。

 例えば、PCでの作業向けに開発した「JINS PC」。PCなどのデジタル機器が発するブルーライトをカットすることで、眼の疲れを減らす効果があるとする。販売本数は3年間で400万本。視力矯正以外の機能を搭載したことで新市場を開拓した。

 「それでもまだ、メガネは"外を見る"モノだった」(井上マネジャー)。それに対してJINS MEMEは、眼球の運動を検出することで、“自分を見る”メガネと紹介した。

 JINS MEMEは眼球の周りの電位である「眼電位」を検出するメガネである。人の眼球は前方がプラス、後方がマイナスに帯電しており、眼球が動くと周りの電位も変化する。その変化を視線や瞬きとして検出し、アルゴリズムと組み合わせて疲れや眠気などの指標に可視化する。

 従来は眼電位を取得するために、眼球の周りに上下左右4カ所センサーを取り付ける必要があった。「700年間変わっていないメガネの形状から逸脱しないことが重要」(井上マネジャー)。ジェイアイエヌは東北大学加齢医学研究所の川島隆太教授と共同で、3カ所で眼電位を取得できる技術を開発し、JINS MEMEに搭載した。メガネの眉間部分と、鼻パッド部分にセンサーを3カ所つけ、普通のメガネと大きく変わらないデザインを実現した。

 井上マネジャーは「JINS MEMEを活用して、居眠り運転による自動車事故など、社会問題を解決したい」と語る。着用した人の眠気や疲れを、JINS MEMEで取得しBluetooth Low Energy(BLE)でスマホに送信し、数値として可視化する。アラートなどを出して事前に危険運転を防止する。