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 米Appleの新型スマートフォン「iPhone 6」シリーズの中国における発売が遅れるのは、同国の規制当局から許可が得られなかったことが理由のようだと、米メディア(New York TimesWall Street Journal)が現地時間2014年9月10日に報じた。中国は世界最大のスマートフォン市場、Appleの全売上高の16%を占めるなど同社にとって重要な国。この先、発売が大きく遅れれば同社の事業に悪影響を及ぼすと伝えている。

 Appleは現地時間2014年9月9日に「iPhone 6」と「同6 Plus」を米国、日本を含む世界10カ国/地域で9月19日に発売すると発表した(関連記事:大型画面モデルの登場は影響大、新iPhone 6は日本を含む10カ国・地域で19日に出荷開始)。だが、この当初発売国のリストに香港は入っているものの、中国本土は入っていない。同社は「iPhone 5s」と「同5c」を発売した際に初めて中国本土を当初発売国に加えたが、今回はそうしなかった。

 New York Timesによると、Appleは現地時間9月10日になってChina Mobile(中国移動)を含む同国の通信事業者3社に、9月19日の発売を取りやめると連絡した。これら通信事業者はすでに販売キャンペーンを開始しており、Appleの直営店も9月19日の発売に向けて準備していた。Appleからのこの連絡は直前の予定変更で、スタッフは当惑したようだと同紙は伝えている。

 Appleはその理由について「まだ準備が整っていないことがいくつかある」とだけ述べ、詳細は明らかにしていない。ただ、中国メディアは同日「中国工業情報省(Ministry of Industry and Information Technology)がまだiPhone 6の認可を出していない」と伝えており、通信事業者の幹部もこれが理由と考えているという。

 中国では、米国家安全保障局(NSA)の元契約職員Edward Snowden氏が、米当局の情報収集活動を暴露して以来、外国のテクノロジー製品に対するセキュリティの懸念が取り沙汰されている。iPhoneをめぐっては、国営テレビである中国中央電視台(中国中央テレビ:China Central Television)が今年7月に、「iPhoneは利用者の位置情報を収集しており、中国の安全保障を脅かしている」などする番組を放送し、Appleを非難した。ただ、これに対しAppleは、すぐさま声明を出し「当社は利用者を追跡したり、位置情報を外部と共有したりしていない」などと反論している(関連記事:Appleが中国国営テレビの報道に反論、「我々は位置情報を監視していない」)。