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写真●会場からの質問に答える米ビルボードのシルビオ・ピエトロルオンゴ氏(中)とスポティファイジャパンの野本晶氏
写真●会場からの質問に答える米ビルボードのシルビオ・ピエトロルオンゴ氏(中)とスポティファイジャパンの野本晶氏
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 音楽とインターネット、スタートアップ(新興企業)をテーマに開催されている大規模イベント「ザ・ビッグ・パレード」で15日、「デジタル時代の音楽チャート」をテーマにパネルディスカッションが行われた。登壇した米ビルボードのチャートディレクター、シルビオ・ピエトロルオンゴ氏とスポティファイジャパンの野本晶氏は消費者の動向に合わせ、音楽チャートも進化していくべきだとの認識で一致した。

 ビルボードではCDの売り上げや音楽データの販売数だけでなく、英ストリーミングサービスのスポティファイの再生回数なども加味したランキングを制作している。フェイスブックやツイッターなど交流サイトの読者の動きも取り込み、リアルタイムの人気を反映するチャートをつくる。ピエトロルオンゴ氏は「音楽ファンの動きを追うことが重要だ」と指摘し、「インターネット上の消費者の関心を捕捉する技術を高めることで音楽がより身近になる」と述べた。

 スポティファイは消費者の意向を反映するチャートに近づけるため、ビルボード以外にもデータを提供。世界の音楽チャートに採用される例も出始めている。野本氏は「日本の音楽チャートも変わろうとしているタイミング。消費者の興味を反映したチャートであることが必要だ」と語った。

 インターネット上の消費者の好みを取り込むことで音楽チャートで新しいトレンドが起こりやすくなっているという。例えば、口コミランキングで上位になった楽曲がラジオの再生回数ランキングで急上昇するといった現象がある。ピエトロルオンゴ氏は「CD売り上げやラジオのランキングなどバラバラだったチャートがブレンドされ、消費者の影響力が高くなっている」と指摘する。実際、動画サイト「ユーチューブ」で再生数増加がきっかけで、突然ビルボードのランキングでも上位に入る楽曲もあるという。

 デジタル時代の消費者の興味を測る上で重要なのがビッグデータ分析だ。ビルボード、スポティファイともデータ分析の知見がある企業と組み、音楽の人気度合いのデータを提供している。スポティファイの野本氏は「人や場所などのデータと組み合わせることで、興味のある別の楽曲を薦める仕組みも試している」と話した。

出典:日本経済新聞 電子版「音楽チャート、口コミで進化 デジタル時代の分析議論 」