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 コインパス(東京都新宿区)が2014年11月4日、EC(電子商取引)事業者がビットコイン決済を導入できるサービス「CoinPass決済」を開始することが明らかになった。コインパスが提供する決済APIとつなぐことで、自社ECの顧客向けにビットコイン決済を提供できる。EC事業者は販売代金をビットコインでも日本円でも受け取れる。コインパスは円受け取りを実現するに当たり、ビットコイン取引所大手の米クラケン(Kraken)を日本市場で提供する米ペイワードと業務提携する(関連記事:ビットコイン取引所大手Kraken、月内めどに日本でサービス開始)。

 コインパスが提供するCoinPass決済は最短10分で導入可能。取り扱い商品数が多いEC事業者にはAPI接続による導入を勧めるが、小規模なEC事業者向けには簡単なタグを貼り付けるだけで支払いボタンも含めて生成できる機能を提供する。EC事業者の初期導入費用は無料で、販売代金を円で受け取りたい場合は決済手数料が1%、ビットコインで受け取りたい場合は0.5%となる。ビットコインは取り引きの承認に平均で10分かかるが、売買が成約してから10分以内の為替リスクはコインパスが負う。

 一方、消費者がCoinPass決済を導入したECサイトで商品購入を決めると、決済画面にはクラケンから呼び出された為替レートで計算されたビットコインの金額が表示される。消費者は表示されるQRコードをビットコインウォレットアプリのQRコードリーダーで読み込むか、ビットコインの送付先のアドレスをコピーして送ることで、決済が完了する。

 コインパスは2014年2月に創業し、翌3月末にはサイバーエージェント・ベンチャーズが5000万円を出資している。今後、EC事業者を直接開拓すると同時に、決済代行サービス各社との提携を進めていきたい考えだ。

 ビットコインは今年2月、大手取引所のマウントゴックスが破綻したことで負のイメージが高まったが、その後、国内でも次々と新興企業が登場。今年10月23日にはビットコイン業界団体「JADA」が本格的な活動を開始し、コインパスも理事として名を連ねていた(関連記事:国内初となるビットコイン業界団体「JADA」が正式発足)。

 国内大手EC事業者の楽天も早くからビットコインに興味を示しており、今年8月には米国のグループ会社で商品の受注から発送までを代行するフルフィルメントサービスを提供するラクテン・スーパー・ロジスティクス(Rakuten Super Logistics)が米ビットペイ(BitPay)の決済サービスを導入してビットコインの取り扱いを開始。2014年10月には同じくビットコイン決済サービスを提供していた米ビットネット(Bitnet)が調達した1450万ドルの一部、出資していたことが明らかになっている。

 大手EC事業者や決済代行サービスがビットコイン決済を採用すれば、今後、日本でもビットコイン取り引きが一気に広がる可能性がある。