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図●日本国内におけるCMOあるいはそれに相当する役員の存在(2013〜2015年)
図●日本国内におけるCMOあるいはそれに相当する役員の存在(2013〜2015年)
出所:ガートナー
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 ガートナー ジャパンは2016年1月25日、日本国内における最高マーケティング責任者(CMO)に関する調査結果を発表した。それによると、日本企業でCMOもしくはそれに相当する役員を社内に有する企業の割合は2015年11月時点で39.9%に達し、2014年の29.8%から10.1ポイント増加した()。同社は、デジタルテクノロジーが企業のマーケティング業務の変革を促進し、専門分野に特化した組織と責任者の必要性が強く認識されるようになった結果と分析している。

 同社は別の調査からも、これまでITを活用してCRMなどの顧客関連施策に取り組んできた担当者が、ITとマーケティングの組織的連携や役割分担の明確化が最重要課題であると考え始めていると指摘。その背景として、マーケティング業務にデジタルテクノロジーを採用する際に、予算の確保や実装・運用方法などをめぐって部門間での摩擦が起きていることがあるという。

 また、同社は、一般消費者を含む顧客の行動がデジタルの普及によって激変していること、同時にマーケティング手法にデジタルテクノロジーを取り入れて成果を上げようとする機運が高まっていることの両方が背景にあると分析。新たなマーケティング組織が独自に、かつ活発にテクノロジーへの投資を行うようになったことで、IT部門が従来の方法で投資・提供するテクノロジーとの重複や整合性が課題として顕在化してきたという。このように、マーケティングに必要なテクノロジーが高度化すればするほど、顧客の取引履歴や商品の情報など、IT部門がつかさどる基幹システムとの連携が必要になると指摘。そのため、マーケティング部門とIT部門の密接な連携なしには、ビジネスの成長を支える発展的なマーケティングを実現することが難しくなっているという。

 一方で同社は、これまではCMOというポジションが多くの日本企業の組織体制になじまないと考えられていたと指摘。そのため、今回の調査では「CMO」だけではなく、「役員クラスのマーケティング最高責任者」とただし書きを加えたという。同社では、欧米企業におけるCMOとは厳密な意味で同じとは言えないかもしれないとしつつも、CMOあるいはそれに相当する役員を設置する企業は着実に増加していると分析した。

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