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 英Kantar Worldpanelが現地時間2016年2月23日までにまとめたスマートフォン市場に関するリポートによると、世界各国ではすでにスマートフォンの普及率が高い水準に達しており、今後世界のスマートフォン市場はかつてのような2桁成長は見込めないという。

 同社によると、米国におけるスマートフォンの普及率は65%、欧州5カ国(英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン)は74%、中国(都市部)では72%となっており、いずれの市場も、初めてスマートフォンを購入する人が減少しているという。

 今後メーカー各社がこれらの市場で販売を伸ばすには、フィーチャーフォンのユーザーに対しスマートフォンの魅力をアピールするか、既存スマートフォンユーザーに買い替えを促すしか方法はないが、そこには立ちはだかる問題があるという。

 例えば、ドイツでは79%のフィーチャーフォンユーザーは端末代に60ユーロ(約66米ドル)以上をかけない。同国のスマートフォン購入価格は平均276ユーロだが、フィーチャーフォンは同57ユーロにとどまっており、こうした価格差は大きな障壁という。

 またスマートフォンの買い替え周期は延びる傾向にあると同社は指摘している。2013年に20.5カ月だった米国のスマートフォン買い替え周期は、2015年には21.6カ月となった。同様に、中国では2013年時点の18.6カ月が2015年には19.5カ月となった。欧州5カ国では18.3カ月から20.4カ月に延びている。

 このほか、先進国市場では高い利益が見込める高価格帯のスマートフォンが伸び悩んでいると同社は報告している。例えば米国では、全スマートフォンの販売台数に占める、500ドル以上の端末の比率が48%となり、その前年からの伸び率は9%にとどまった。欧州ではその比率が27%、伸び率は6%となった。また欧州では今後1年以内にスマートフォンを買い替える人が48%いるが、この比率は米国では46%に、中国では28%に低下する。

 スマートフォンは今後も人々の生活に欠かせない機器として存続する。だが過去10年間あったような2桁成長の時代は終わったと同社は結論付けている。「生まれて初めてスマートフォンを買うという人が数億人もいるという状況はもはやないだろう。一方で数億人もの人がスマートフォンを日々持ち歩いており、この市場を追求する企業にはビジネスチャンスがある」と同社のアナリスト、Carolina Milanesi氏は述べている。

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