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 米Gartnerが現地時間2016年4月7日に公表したIT支出額の推計によると、2016年の世界支出額は3兆4920億ドルとなり、前年実績から0.5%減少する見通し。同社は1月に公表したリポートで同年のIT支出額が前年比で0.5%増加すると推計していたが、これを下方修正した。その主な理由は為替相場の変動という。

 Gartnerのリサーチ・バイスプレジデント、John-David Lovelock氏によると、通貨の為替変動を考慮しない場合、2016年の世界支出額は 前年比1.6%増となるが、それでも2015年の伸び率(2.4%)を下回る見通し。世界のIT支出額はその後も大きな伸びは見られず、2017年から2020年にかけて、2%~3%伸び率で推移すると同社は見ている(米PCWorldの記事)。

 Gartnerが推計する2016年のIT支出額の内訳は、パソコン、携帯電話、タブレット端末などの「デバイス」が6260億ドル、「ソフトウエア」が3210億ドル、「ITサービス」が9290億ドル、「通信サービス」が1兆4410億ドル、「データセンターシステム」が1750億ドル。

 このうち、ソフトウエアは前年比4.2%増となるが、デバイスは同3.7%減少すると同社は見ている。スマートフォンは世界的に飽和状態に近づきつつあり、成長が鈍化している。また従来型パソコンと、同社が「Ultramobile」と呼ぶ高性能薄型軽量パソコンとタブレットへの支出も減少する見通しという。

 このほか、規模が2番目に大きいITサービスは同2.1%増加する見通し。この分野ではブラジル、中国、韓国の支出額が減少するが、日本とインドの見通しが明るく、バランスが保たれると同社は見ている。

 世界のIT支出全体の約4割を占める通信サービスは、同2.0%減少する見通し。ロシアやブラジルなどの主要市場の景気が停滞しており、固定電話・モバイル音声サービスへの支出が鈍くなる。また、中国では成長減速が消費意欲に影響を及ぼし、固定電話音声サービスへの支出が低下するという。一方でモバイルデータ通信の分野は明るく、その支出の伸びは加速するとGartnerは予測している。

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