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図●国内の屋内位置情報システム市場規模予測
図●国内の屋内位置情報システム市場規模予測
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 シンクタンクの矢野経済研究所は2015年10月14日、屋内向けの位置情報活用サービスに関する調査結果を発表した。位置情報活用サービスとは、例えば商業施設でのポイント付与やチェックインサービス、オフィスビルや空港、駅構内でのナビゲーションサービスなどのこと。同社は、工場、倉庫、病院や一般オフィスなどで提供される法人向けのB2B領域サービスと、商業施設や公共施設、駅構内などで提供される一般消費者向けのB2C領域サービスに分け、市場規模を発表した。それによると、2015年度の市場規模は全体で108億円(事業者売上高ベース)に達すると予測。B2B領域サービスが92億円、B2C領域サービスが16億円と分析した()。

 同社は、2015年度以降の同市場について、当面はB2B領域サービスが市場拡大を牽引すると指摘。その一方で、東京オリンピック/パラリンピックが開催される2020年に向けて、B2C領域サービスの市場拡大が加速すると分析している。これは、新たな関連サービスやアプリケーションの拡大が見込まれることに加え、ユーザーの認知度も高まることが要因という。同社では、2020年度の国内の屋内位置情報システム市場規模を365億円(事業者売上高ベース)と見込んでいる。

 同社によると、B2C領域では、チェックインサービスが2011年度頃のサービス立ち上がり以降、BLE(Bluetooth Low Energy)測位を活用したサービスが登場し、それが、B2C領域の屋内位置情報システム市場を支えているという。しかし、官公庁主導では大規模な実証実験が進んでいるものの、新たなビジネス展開としての大きな動きは見えないと指摘している。

 チェックイン用途やナビゲーション用途では、大手商業施設や主要駅などには一定の普及が進んだものの、期待されているO2O(Online to Offline)用途での集客アップや購買促進につなげるアプリケーション開発は、伸び悩みを見せているのが現状という。

 一方で、B2B領域では、RFIDや無線LAN(Wi-Fi)などの既存サービスに加えて、2014年度以降、工場や倉庫を中心に、BLEやUWB(超広帯域無線)などの新たな測位技術の本格導入に向けた検証実験が実施される機会が増加していると指摘。2015年度後半からの市場立ち上げが見込まれていると分析している。

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