PR
写真●米ニューヨークで開催された記者会見に登壇するビル・マクダーモットCEO
写真●米ニューヨークで開催された記者会見に登壇するビル・マクダーモットCEO
[画像のクリックで拡大表示]

 欧州SAPは2015年2月3日(米国現地時間)、ERP(統合基幹業務システム)を中心とした業務アプリケーション群の新製品「SAP Business Suite 4 SAP HANA (S/4HANA)」を発表した。SAPのビル・マクダーモットCEO(最高経営責任者)は「S/4HANAは当社史上最大の新製品」と強調(写真)。同社が現在、提供している「SAP ERP」や「SAP Business Suite」の基になるERPパッケージ「R/3」の後継製品の位置づけになると説明している。

 S/4HANAの特徴は、利用可能なデータベースとして同社のインメモリーデータベース「HANA」のみを指定していること。R/3やSAP ERP、SAP Business Suiteでは、米オラクルや米マイクロソフトなど他社製のリレーショナルデータベースを利用できたが、S/4HANAでは利用できなくなると見られる。

 HANAのみを採用した理由について、同社の共同創業者のハッソ・プラットナー氏は「IoT(Internet of Things)の時代が到来し、トランザクションデータは増え続けている。こうした状況で、レスポンスタイムをゼロに近づけるために、カラム形かつインメモリーで動作するデータベースが必要だった」と説明する。

 S/4HANAはオンプレミス/クラウド型の両方で提供する。HTML5を採用したアプリケーション「SAP Fiori」を基にユーザーインタフェースを開発し、「この10年間、SAPの弱点だった操作性を大幅に改善した。デスクトップPCだけではなく、タブレットでもスマートフォンでも利用できる」(マクダーモットCEO)。

 SAPが前回主力のERPパッケージの新製品を発表したのは、2004年の「mySAP ERP」だった。mySAP ERPはR/3とミドルウエア群「SAP NetWeaver」をバンドルした製品だったため、今回のS/4HANAの発表は、同社にとって1992年のR/3以来、23年ぶりにアーキテクチャーを刷新したERPの新製品の発表になる。