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 2016年における、仮想現実(VR)と拡張現実(AR)を合わせた世界のビジネス規模は、約50億ドルとなる見通しで、2020年には1500億ドル規模に拡大する。こうした調査結果を英国の投資銀行Digi-Capitalが、現地時間2015年4月6日に公表した。このうちVR関連ビジネスの売上高は300億ドル。これに対しAR関連ビジネスは、その4倍の1200億ドルに上るという。

 Digi-Capitalによると、ここ最近はテクノロジー企業がVR/ARの分野に積極的に投資を行っている。例えば米Facebookは昨年、 VRのヘッドマウントディスプレイ(HMD)を手がける米Oculus VRを買収した。米GoogleはAR技術を使った「Google Glass」を手がけているほか、VR/ARの新興企業米Magic Leapに出資した(関連記事:拡張現実/仮想現実の新興会社、Googleなどから5億4200万ドル調達)。また米Microsoftは「HoloLens」と呼ぶARヘッドセットを「Windows 10」のリリースと同時期に発売する予定。

 VR/ARの違いは、VRが目の前にある実際の場面から離れ、完全にデジタル世界の中に身を置くという技術であるのに対し、ARは目の前の現実の場面にデジタル情報を重ね合わせて表示するという点。VRは主に椅子に座ってゲームや3D映画を楽しむのに適しているが、ARは機器を身に着けて外出することができるなど、行動に制限がない。これによりARには現在のスマートフォンに匹敵するような用途が広がり、ビジネス規模も大きくなると、Digi-Capitalは分析している。

 Digi-Capitalが予測する、今後発展するVRのビジネス分野はその規模順に、ゲーム、ハードウエア、映画、テーマパーク、ニッチ市場(軍事、医療、教育)。これに対しARのビジネス分野は、ハードウエア、電子商取引、データビジネス、音声通話、映画/テレビ番組、法人向けアプリ、広告、消費者向けアプリ、ゲーム、テーマパークと、多岐にわたるという。

 ただしいずれの技術も解決しなければならない課題があると指摘している。VRについてはいわゆる「VR酔い」(関連記事:ニュース - [CEDEC 2014]VRでは没入感を超えた“プレゼンス”を実現すべし)、ARについてはプライバシー侵害の問題。それぞれに技術的、社会的な問題を抱えており、市場の拡大と同時に解決していく必要があるとDigi-Capitalは指摘している(関連記事:US NEWSの裏を読む - FB、Google、Appleなどが取り組む仮想・拡張現実の世界、その開発状況は?)。

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