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 米司法省(DOJ)は現地時間2015年5月19日、中国の大学教授を含む中国籍の6人を、産業スパイと企業秘密窃盗の罪、およびその共謀罪で起訴したと発表した。

 米カリフォルニア州北部の連邦地方裁判所に起訴されたのは、中国の天津大学のHao Zhang教授、Wei Pang教授、Jinping Chen教授と中国人エンジニア3人。Zhang教授は5月16日に中国から米国に入国しようとしたところ、ロサンジェルス国際空港で逮捕された。

 起訴状によると6人は、米国の技術企業から機密扱いのソースコード、仕様、プレゼンテーション、デザインレイアウト、その他文書を盗み、それら情報を利用して中国で事業を立ち上げた。盗まれた企業秘密は米Avago Technologiesと米Skyworks Solutionのもので、Zhang教授とPang教授はこれら企業の元従業員だった。

 2人は米国の大学でFBAR(圧電薄膜共振子)技術の研究開発に携わり、博士課程を修了したのち、2005年ごろにAvagoとSkyworksにFBARエンジニアとして就職。2009年半ばに退社して天津大学教授に就任した。その後、共謀者とともに、天津大学との合弁事業「ROFS Microsystem」を設立し、FBAR生産施設を天津経済技術開発区に建設した。

 FBARフィルターは携帯電話に用いられ、小さい部品ながら年間の市場規模は10億ドル以上と見られている。Zhang教授およびPang教授らは、ROFS Microsystemで製造したFBARフィルターを中国の企業や軍に販売していたという(米New York Timesの報道)。

 中国外務省は今回の問題を注視していくとし、Hong Le報道官は「中国政府は企業秘密の窃盗に断固反対している」と述べた(米PCWorldの報道)。

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