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 任意団体「おもてなしアプリ推進協議会」の活動を引き継ぐ団体として、一般社団法人のゲートウェイ・アップ・ジャパン(GAJa:Gateway APP Japan、ホームページ)が、2015年6月上旬に発足、活動を開始する予定である。

 おもてなしアプリ推進協議会では、観光情報と災害に関わる情報を訪日外国人に伝達するための仕組みの構築を主眼に活動してきた(関連記事)。GAJaでは、訪日外国人だけでなく、在住外国人、さらには地域住民(日本国民)に対象を広げて、情報伝達するための仕組みを、情報通信手段を用いて段階的に構築していく。多言語翻訳のしくみも用意する。防災や減災に加えて、外国人とのコミュニケーション支援、インバウンド観光振興、地域コミュニティの再生などに、なお一層取り組む方針である。

 通信手段としては、スマホなどを所有する国内在住者が契約する国内の通信キャリアが提供する回線に加えて、訪日外国人向けにおもてなしアプリ推進協議会のときから取り組んできた無料Wi-Fiの提供を推進する。ID連携トラストフレームワークの仕組みを活用する。GAJaでは、観光に関わる情報を企業がマネタイズすることで、その収益の一部を災害に関わる情報提供に必要なコストに充当するというスキームを想定する。

 さらには、災害発生時に通信キャリアの回線などが輻輳あるいはダウンして利用できない事態になるといったことに備えるため、アドホック・ネットワークの構築を目指す。例えば、 本田技研工業が、Wi-Fi通信のみでクルマと社会インフラと、専用スマートフォンアプリを持った歩行者が互いにつながる技術として、車載通信機「V2Xユニット」を開発済みで、デモも行っている。この技術によると携帯電話網などがダウンした状況下でもお互いがWi-Fiでつながり、避難情報などの重要な情報を伝達させることが可能となる。こうした技術を活用したアドホック・ネットワークの整備にも取り組んでいく。

 情報の提供や安否確認の手段としてスマートフォンなど携帯情報端末機を利用するため、共通のアプリケーションの開発を進める。おもてなしアプリ推進協議会において開発を進めてきた訪日外国人・在住外国人を対象とする「OMOTENASI APP」共通プラットフォームに加えて、日本国民を対象とした「コミュニティアプリ」共通プラットフォームの開発と提供も実施していく計画である。災害情報の伝達に向けて専用の仕組みとするのではなく、平時利用の仕組みを利用して災害時に必要な情報を伝達する。

 GAJaでは、理事が主査を務める分科会(プロジェクトチーム)と会員メンバーで構成される分科会内タスクフォースで事業を推進していく。分科会としては、「測位情報利活用プロジェクト」「地域情報活用プロジェクト」などを予定する。プロジェクト名は未定だが、「ユニバーサルな社会構築タスクフォース」「V-lowマルチメディア放送利用タスクフォース」「安否確認情報サービスタスクフォース」「大規模災害時のアドホックネットワークタスクフォース」「多言語情報伝達の在り方に関する勉強会」などを予定する。

 会員としては、一般企業のほかに自治体などを想定する。自治体については、招聘会員として費用負担なしに参加することも可能。地域コミュニティのアプリなどは参加する自治体とともに、GAJaとして取り組み課題を決めていく。