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 欧州連合(EU)の欧州委員会(EC)は現地時間2015年6月11日、電子書籍に関する米Amazon.comの商慣行について正式な調査を開始すると発表した。同社と出版社との提携が欧州競争法に違反していないか調べるという。

 ECによれば、Amazon.comが出版社と結んでいる提携には、出版社がAmazon.comの競合社と有利な条件で契約した場合にAmazon.comに知らせること、Amazon.comの競合社と同等またはより有利な条件をAmazon.comに提示することを求める条項が盛り込まれている。

 ECは、これら条項が他の電子書籍配信事業者の競争を阻害した可能性があると懸念している。もしこれら条項が電子書籍配信事業における競争を妨げ、消費者の選択肢を狭めたと判断された場合、独占的地位の乱用や制限的な商慣行を禁じる欧州競争法に抵触する可能性がある。

 電子書籍を巡っては、米Appleが大手出版5社と価格調整を行ったとしてECの調査を受けた。2012年にECが和解案を承認し、欧州での調査は終了したが(関連記事:欧州委、電子書籍カルテルを巡るAppleと出版4社の和解案を承認)、米司法省(DOJ)が同年、Appleおよび出版社を提訴。2014年に、Appleは4億5000万ドルを支払うことで和解した(関連記事:Appleの電子書籍を巡る集団訴訟、4.5億ドルの和解案に仮承認)。

 なおAmazon.comは租税回避問題でもECの調査対象となっており、先月、欧州における税慣行を変更したと伝えられている(関連記事:Amazon.comが欧州での税慣行を変更、多国籍企業の租税回避問題で)。

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