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写真●ジェイアール東日本企画が開催した説明会
写真●ジェイアール東日本企画が開催した説明会
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 交通広告などを手掛ける大手広告代理店のジェイアール東日本企画(jeki)は2015年6月22日、商品やサービスのブランドを自発的に周囲に推奨するユーザーである「ブランド・アドボケイツ」の実態調査について説明会を実施。調査結果を明らかにした(写真)。

 ブランド・アドボケイツに関する調査研究は、2011年頃から欧米の広告業界で進められてきたが、日本では本格化していない。そこでjekiは、国内にブランド・アドボケイツを初めて紹介した、佐藤達郎多摩美術大学美術学部教授の監修のもと、国内にブランド・アドボケイツがいるかどうかを探った。

 調査は2015年3月、首都圏に住む15歳から74歳までの男女、3万2646人を対象に実施した。インスタント袋めん、エアコン、コンビニエンスストアなど、19の商品やサービスなどのカテゴリーごとに、「どのブランドを利用しているか」「利用しているそのブランドの推奨意向」をネットで尋ねた。推奨意向は、利用するブランドごとに7段階で尋ね、もっとも推奨意向が高い「必ず薦める」と答えた回答者をブランド・アドボケイツと見なして集計した。

 その結果、19のカテゴリーそれぞれで、ブランド・アドボケイツがいると判明。カテゴリー同士で比較したところ、利用者全体に対してブランド・アドボケイツが占める割合は、カテゴリーで差があることも分かった。最もブランド・アドボケイツの占める割合が高かったのは、ビールのカテゴリーで20.9%。一方で、最も割合が低かったのは、フィットネスクラブで5.4%だった。

 この結果について、調査に携わったjekiの岸響子コミュニケーション・プランニング局シニアディレクターは、「ビールでなぜ多いのかはこれから分析を進めるが、フィットネスクラブが低いのは、ブランドとの関連が薄い、自宅から近いといった立地条件などで、消費者が利用するかどうかを決めているからではないか」と説明する。

 さらに、コンビニエンスストアのカテゴリーでは、そのブランドの利用率が高ければ高いほど、ブランド・アドボケイツが占める割合も高まる傾向があることが分かった。その一方、自動車のカテゴリーでは、どのブランドも利用率に差がないのに、ブランド・アドボケイツの比率が大きくばらつく結果となった。

 jekiがブランド・アドボケイツの研究に着手したのは、「列車内の中吊り広告やデジタルサイネージを見た消費者のうち一定数が、スマートフォンでSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を介して推奨している」ことを、別の調査でつかんだからだ。「多額のマーケティングコストをかけられない企業でも、ブランド・アドボケイツによる評価をより広く拡散できれば、効率よくマーケティング活動ができる」とみて、ブランド・アドボケイツの実態を探った。

 jekiの緒方敦コミュニケーション・ブランニング局局長は、「海外で注目を集めるブランド・アドボケイツは国内にもいると分かった。今後は、どのようにブランド・アドボケイツに働きかければ推奨頻度を上げることができるかといった、より具体的なマーケティング手法を、確立していきたい」と今後の見通しを語る。2015年の秋には、マーケティング手法の確立を目指した調査を、顧客企業の協力を得て実施する予定だという。