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 米Appleが現地時間2015年6月30日に世界100カ国以上で始めた「Apple Music」の月額料金は国によって大きな違いがあり、とりわけアジアなどの新興国市場では低く抑えられていると、米Wall Street Journal米TechCrunchなどが伝えている。

 Apple Musicの米国における個人向けプランの月額料金は9.99ドルだが、インドでは120ルピーとなっている。これを現在のレートで米ドルに換算すると、わずか1.89ドルになる。またロシアにおける個人向けプランの月額料金は169ルーブルで、米ドルに換算すると3.03ドル。同様に各国の月額料金を見ると、フィリピンでは2.99ドル、タイでは4.99ドルとなる(日本では980円=7.94ドル)。

 こうして各国で料金がまちまちなのはAppleがそれぞれの国の物価や、音楽の消費スタイルの違いを考慮して料金を設定したからだと、Wall Street Journalなどは伝えている。同紙によると、インドには「Saavn」や「Gaana」などの音楽配信サイトがあり、ユーザーは好みの曲の多くを無料で楽しんでいる。ボリウッド(インド映画)音楽を簡単に無料でダウンロードできるインドなどの新興国では、音楽にお金を払ってもらうよう説得するのが難しく、Appleは競合サービスと厳しい競争を繰り広げることになると、同紙は伝えている。

 一方、TechCrunchは、Apple Musicの料金がまちまちなのは、それぞれの国で配信する楽曲の数が異なることが要因の1つではあるものの、同社が国ごと競争力のある料金を設定した点が評価できると伝えている。またTechCrunchはAppleが同サービスを世界100国以上で同時にスタートさせた点も評価している。新興国市場への進出が遅いと言われる音楽ストリーミング業界だが、Appleは英Spotifyなどの競合がまだ開拓していない市場にいち早く進出し、その存在感を高めたと、TechCrunchは伝えている。