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写真●南海堺東駅前にある堺市役所
写真●南海堺東駅前にある堺市役所
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 堺市(写真)が会計室の課長補佐級の職員(59歳)による個人情報持ち出し・流出事件に揺れている。

 約68万2500件の全有権者情報を選挙システムから携帯型ハードディスクで取り込んで持ち出し、自宅のPCに保管。その一部に当たる約500件を個人契約した民間レンタルサーバーに誤って公開状態で掲載し、外部に流出させた(関連記事:堺市職員が選挙関連データ約68万件を不正持ち出し、自宅PCに保存)。

 この事案の調査に当たっている堺市総務局人事部人事課の東野秀一課長補佐と、同課の北野勝美主幹兼人事係長が日経コンピュータの取材に応じた。ずさんな情報管理の実態と、難航する調査の現状が見えてきた。

 有権者情報以外にも、当該職員は堺市教育スポーツ振興事業団の短時間勤務者約1000人分などの個人情報も公開状態で掲載し、外部に流出させた(関連記事:堺市職員がレンタルサーバーで個人情報1000人分“公開”、開発スキルが裏目に)。

 当該職員はシステム開発スキルを持ち、実際に堺市の選挙システムの開発にも携わっていた。このスキルを生かして振興事業団のシステム開発を個人的に請け負ったが、そのために受け取った個人情報が流出したことも分かっている。

 主な一問一答は以下の通り。

(聞き手は清嶋 直樹=日経コンピュータ

今回の件についての受け止めは。

 市民の皆様と、個人情報が流出した方々に多大な迷惑を掛けたことをまずもってお詫び申し上げる。

9月7日の時点では、約68万人分の有権者情報の持ち出しについて発表していなかった。なぜ13日の発表で説明が変わったのか。

 当該職員については、2015年6月以降、インターネット上に流出した情報から自作の「SJシステム」と呼ぶ選挙システムを外部に売り込んでいた疑いがあったため、人事課による調査の対象になっていた。だが、9月7日にこの事案とそれに伴う個人情報流出について発表した時点では、有権者情報の持ち出しは把握していなかった。

 たびたびのヒアリングで、本人は外部への売り込みは認めていたが、有権者情報の持ち出しについては申告が無かった。

 ところが、12日(土)に「探偵Watch」というWebサイトに、「続報・堺市の個人情報流出」という記事が掲載された。この記事には有権者情報の流出を強く示唆する内容が含まれていた。週末のうちに本人を呼び出してヒアリングしたところ、全有権者情報の持ち出しを認めた。その結果、13日(日)の発表に至った。