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写真1●メインシアターで講演を行った日経Roboticsの田野倉保雄編集長
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写真2●多くの視聴者が講演に熱心に聞き入っていた
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写真3●日経Roboticsの特別編集号を、日経BP社のブースで配布している
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 「ロボットブームという雰囲気にとどまらない熱量を感じる」――2015年9月30日から10月2日にかけて東京ビッグサイトで開催している「ITpro EXPO 2015」のメインシアターで、日経Roboticsの田野倉保雄編集長が、ロボット産業を取り巻く世界の状況について講演した。

 SoftBankの「Pepper」が依然として品薄状態が続くなど、最近は「第2次ロボットブーム」とも呼ぶべきムーブメントが生まれている。こうした状況に対して田野倉編集長は、2000年前後の「第1次ロボットブーム」は日本だけの盛り上がりだったが、現在は世界中でさまざまな企業や政府がロボットにコミットしており、今回のブームは「本物になると予想している」という。

 これまでは、日本と欧米では、ロボットに対するアプローチ方法に若干の違いがあった。日本では産業用ロボットの導入が早くから進んだこともあり、ハードウエアの制御技術が重視される傾向がある。しかし欧米では、「人工知能に手足を付ける手段としてのロボット」という形で研究が進んでいる。

 ただ最近のロボットブームでは、ハードウエアとソフトウエアの両方が重要視されるようになり、脳科学や倫理学、生理学など人間の行動科学も取り込んで、複雑な進化を遂げようとしている。こうした高度な技術を取り込んだロボットの市場は、産業用や介護、一般ユーザー向けと大きく広がりを見せつつあり、ブームがブームだけに終わらない熱量を強く感じるという。

 日本でも内閣府大臣政務官の小泉進次郎氏は、国内外の新技術を検証する環境の構築を検討する「近未来技術実証特区検討会」において、「新技術の実証テストを進めるための規制緩和をさらに進める必要がある」と述べたという。

 田野倉編集長は最後に、「ロボットの導入は単に人の置き換えだけを考えて行うものではない」と述べた。フォードはベルトコンベアを導入して自動車を大量生産し、多くの人が自動車を安く購入できるようにした。こうしたビジネスモデルの変化を見据え、ロボット導入を考えなければならないという。