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写真1●電動車いすに乗って登場した玉川憲氏
写真1●電動車いすに乗って登場した玉川憲氏
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写真2●玉川憲氏
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 9月30日午後、2015年9月30日から10月2日にかけて東京ビッグサイトで開催している「ITpro EXPO 2015」の展示会場で、ソラコム代表取締役社長の玉川憲氏が特別講演に登壇した(写真1、2)。WHILL製の電動車いすに乗って登場した玉川氏は、満席の聴講者を前に、日本のIoTがおかれている現状と、IoT本格化に向けて解決すべき課題、そしてIoTの実現に向けた同社の取り組みを語った。ソラコムは同日、IoTに特化したユニークな通信サービスを発表している(詳細はIoTに格安通信、ソラコムが機器用SIMをクラウド活用で8割安に参照)。

 Amazon Web Servicesの日本での立ち上げに携わった経験を持つ玉川氏は、IoT時代を迎えつつある根拠として、まずクラウドの劇的な進化を挙げた。「今や1ギガバイトのデータを1日3円で保管できる時代。様々なデータをクラウドに取っておけば、人工知能や可視化など色々なことができる」。他方、デバイスの数はうなぎ登りで、その種類もスマホ、Apple Watch、ドローン、ラズパイなど、どんどん増えている。3Dプリンターなど、短期間で新しいモノを作り出そうという動きもあり、そのすべてがIoTの時代が迫っていることを示している、と述べた。

 だがそこでネックになるのが電源と通信である。ここ2年ほどでCPU性能が100倍になったのに対し、バッテリーの性能向上は2倍程度にとどまっている。また、通信については「これまでのモバイル通信はあくまでも人向けのもの」(同)であり、モノと人とクラウドをつなぐ通信手段が欠如しているという。IoTの世界では、何千、何万という多数のデバイスがつながっているが、一つひとつはたまにしか通信しない、といった状況でも実用に堪える通信サービスが必要になる。

 そのような通信サービスを提供するには、キャリアのように基地局、データセンター、インターネットという三つの要素をそろえなくてはならない。だが1ベンチャー企業には到底無理な話だ。そこでソラコムが採ったのは、MVNO(仮想移動体通信事業者)としてキャリア回線を借り、「パケット交換機能など必要な機能のすべてをクラウド上で作ってしまう」という策だった。「これならクラウドネイティブなので、スケーラビリティが確保でき、可用性も高まる」(玉川氏)。実際、ソラコムが提供するIoT向けのサービスはすべて、AWS上で構築されている。