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 ケーブルテレビ業界が取り組み2015年12月1日に開局を予定する業界共通の4K専門チャンネル「ケーブル4K」では、「美しき日本」をテーマに編成を行う方針である(関連記事)。「全国のケーブルテレビ局が一体となり4Kならでは臨場感で日本の自然と人々の文化を伝えよう」という狙いである。

 同チャンネルは、ケーブルテレビ業界初の「全国統一編成による4K放送のコミュニティチャンネル」という位置づけ。例えば日本の風景・風習、日本の歴史・文化、自然・動物、お祭り、鉄道・乗りものなどに関する4K番組を放送していく計画。こうしたジャンルで全国各地のケーブルテレビ局が制作した地域の魅力を伝える番組をズラリと並べていく。

 加えて、日本ケーブルテレビ連盟が地域のケーブルテレビ事業者と共同で制作している「けーぶるにっぽん」シリーズから「美・JAPAN」や「技・JAPAN」の4K番組、サプライヤーとのコラボなどによる番組などを用意する。

 合計6時間分の番組を1日3回、放送する。週単位の更新で、毎週土曜日に新編成に更新する。「人が起きている間は、常に4Kの放送が行われている状態」を実現する。

<ケーブルテレビの地域コンテンツが循環する「場」に>
 ケーブル4Kは、9月24日の発表時には12月1日の開局時に全国39事業者(総接続世帯数に対するカバー率54%相当)が放送を実施する予定としていたが、その後さらに増えて40社になった。110社を超えるケーブルテレビ事業者が採用を表明している。

 ケーブルテレビによる4Kの実用放送は、先進的な取り組みではあるが、個別の事業者の取り組みでは実現が困難だった。業界一丸になってこそ、初めて実現できた試みと訴える。

 一方で、ケーブルテレビ局にとっては、これまでコミュニティチャンネル用に制作した番組は、基本的にはエリア内での放送が前提になっていた。今回の「ケーブル4K」では、配信先となるケーブルテレビ局からチャンネル費用と配信料を徴収し、それを原資にして、番組を制作したケーブルテレビ局に対して調達した番組に対する対価を支払う。単純に4Kコンテンツを集めてチャンネルを構成したというのとは根本的に異なっている。

 このため、全国にあるケーブルテレビ各社にとってケーブル4Kは、制作した地域番組について、収入を伴う形の新しい出口となる恒常的なシカケとも位置づけられる。「各局の地域コンテンツ制作の意欲を醸成する」「海外発信したい、国内発信したいという意欲をくみ取り循環させるスキームができた」ことが、ケーブル4Kの業界にとっての大きな意義と言えそうだ。

 実際、12月の編成では先行して4Kによる番組制作に取り組んできたケーブルテレビ局の番組が並ぶ見通しだが、既にケーブル4Kのスタートを機に「我々も4Kで地域番組を制作したい」という声が複数の局から上がってきているという。「いい循環ができれば、時間を経てケーブルテレビ独自の優良コンテンツに育っていく。地域情報の発信をしながら、各局の番組制作意欲、番組制作力を高めていき、良質なコンテンツを業界の財産として蓄積し、自動継続的に業界力を高めるという良い仕組みをつくる。このことがケーブル4Kの本当の意義ではないか」(ケーブルテレビ連盟の関係者)と、今後の展開に大きな期待を寄せる。