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 米ウィスコンシン大学が米Appleを相手取って起こしていた特許侵害訴訟で、米ウイスコンシン州西地区の米連邦地方裁判所は現地時間2015年10月16日、Appleに2億3400万ドルの賠償金支払いを命じた。同大学マディソン校の特許管理団体であるWisconsin Alumni Research Foundation(WARF)は、「我が校研究者の並々ならぬ努力と、特許およびライセンシングの対象となる発見の整合性が勝った事例の1つ」との声明を同日発表した。

 WARFが侵害されたとしているのは、1998年に取得した特許(米国特許番号は「5,781,752」、タイトルは「Table based data speculation circuit for parallel processing computer」)で、プロセッサの処理速度を大幅に向上する技術に関するもの。WARFは、Appleが「iPhone」および「iPad」の一部モデルに搭載している「A7」「A8」「A8X」プロセッサに同特許の技術を許可無く使用したとして2014年1月に提訴。Apple側は、同特許が無効であり、特許侵害はないと主張していたが、地裁は2015年10月13日に同特許の有効性とAppleによる特許侵害を認める判断を下し、賠償金額を決めるプロセスに移っていた(関連記事:Apple、iPhoneおよびiPad用チップの特許侵害訴訟で敗訴)。

 地裁が命じた金額は、WARFが請求した4億ドルを下回るが、Appleは今回の裁決を不服として上訴する意向を表明している。WARFは特許侵害の対象となる端末1台当たり2.74ドルの支払いを求めたが、Appleは1台につき0.07ドルを主張した。Appleは、米IntelがWARFとの和解で支払った1億1000万ドルを下回るべきと考えているという(英Reutersの報道)。WARFは同じ特許を巡って2008年に米Intelを特許侵害で提訴し、翌2009年に両者は和解している。

 なおWARFはAppleの直近のプロセッサ「A9」「A9X」についても、同特許を侵害しているとして、今年9月に新たに訴訟を起こした。A9やA9Xは、「iPhone 6s」「iPhone 6s Plus」に搭載されているほか、11月リリース予定の大型iPad「iPad Pro」に使われる(米Bloomberg)。

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