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写真1●富士通の田中達也代表取締役社長
写真1●富士通の田中達也代表取締役社長
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 富士通は2015年10月29日、同年4月~9月期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比2.2%増の2兆2412億円、営業利益は同447億円減の124億円の赤字で、増収減益となった。金融向けのSI案件が好調だったが、ネットワーク機器やPCが伸び悩んだ。国内のネットワーク機器事業や、PCサーバーなどの開発拠点などを再編し、事業構造改革を進める。このほか、PC、携帯電話機器事業を担う2つの新会社を設立する方針も明らかにした。

 会見に臨んだ田中達也代表取締役社長は「今後はIoT(Internet of Things)を活用したサービス中心のビジネスモデルに変革する」と話した(写真1)。「テクノロジーソリューション」セグメントに、経営資源を集中させる。拡大するIoT市場に対し、「当社の強みであるSEのノウハウを生かしたい」(田中社長)。

 PCや携帯電話などの「ユビキタスソリューション」セグメントを富士通本体から切り出すという。2016年春に、二つの子会社を設立する(写真2)。「新会社の詳細については今後決めていきたい。PC事業の子会社は数千人規模、携帯電話機器事業は数百人規模になるだろう」(田中社長)。

写真2●2016年春に、PC、携帯電話機器事業の新会社を設立する
写真2●2016年春に、PC、携帯電話機器事業の新会社を設立する
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 このほか、今年度内に進める事業構造改革の内訳を明らかにした。PCサーバーなどの開発拠点の再編に200億円を投じ、ドイツの一部工場を閉鎖する。ネットワーク機器事業の再編に50億円を投じる。通信キャリア向けネットワーク機器の製造拠点から500人が転籍するという。

 4月~9月期の業績をセグメント別に見ると、「テクノロジーソリューション」セグメントの売上高は前年同期比1.7%増の1兆5182億円、営業利益は同184億円減の323億円で増収減益となった。

 「ユビキタスソリューション」セグメントの売上高は前年同期比1.7%減の5050億円、営業利益は同218億円減の122億円と悪化し、減収減益となった。携帯電話機器は好調だったが、Windows XP更新需要の反動が響いた。

 半導体や電子部品の「デバイスソリューション」セグメントの売上高は前年同期比11.3%増の3120億円、営業利益は同85億円増の185億円で増収増益となった。

 2015年度通期の売上高予想は、7月に発表した前回予想から300億円上方修正し、4兆8800億円(前年度比2.7%増)。通期の営業利益予想は1500億円(同16.0%減)と据え置いた。