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写真●NTTデータの岩本敏男社長
写真●NTTデータの岩本敏男社長
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 NTTデータは2015年10月29日、2016年3月期上期(4月~9月)の決算を発表した。売上高は前年同期比6.8%増の7432億円、営業利益は同41.3%増の311億円で増収増益だった。受注高は同13.8%増の8246億円。好調な一方、総額107億円となる複数の不採算案件が発生したことを明らかにした。

 ITサービス市場が緩やかに回復する中、金融分野の銀行や共同システム、公共分野の電力会社、法人分野の流通業や製造業などで順調に受注を重ねた。為替の影響も追い風となり、グローバルで売上高を110億円程度積み増した。増収が増益につながったとした。

 岩本敏男社長は「全て右肩上がりで好調、下期も堅調に推移すると見ている」と話した(写真)。ただ2016年3月期通期の業績予想については、達成の自信を見せながら「さまざまなリスクファクターがある」として据え置いた。

 リスクの一つが不採算案件だ。今期に新たに合計で107億円となる複数の不採算が発生したことを明らかにした。10億円超の不採算案件が金融分野で2件、公共分野で2件発生したという。

 NTTデータは2014年3月期上期に総額で約250億円となる6件の不採算案件が発生。その後にプロジェクト審査を強化するなどして、不採算案件の抑制を進めてきた。2016年3月期第1四半期の決算発表の場でも、椎名雅典代表取締役副社長執行役員が「不採算額は拡大していない」と話していた。

 再び不採算案件が発生した理由について、岩本社長は「今回の4件はプロジェクト審査制度が始まる前に始まったプロジェクトだった」と話した。再構築に当たり、顧客の要望が従来システムから大きく変わったことが不採算の原因の一つとした。

 プロジェクト審査の強化では社長も加わる専門委員会を設け、「主に新しい顧客、新しい技術、新しいビジネスで20億円以上の案件を審査してきたが、既存顧客や既存システムでも変化が大きいものは対象としていく」とした。4案件の稼働開始は来年度という。