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写真●米ジュニパー・ネットワークス、コーポレート・バイスプレジデント兼クラウド・ソフトウエア担当ゼネラルマネージャのアンカー・シングラ(Ankur Singla)氏
写真●米ジュニパー・ネットワークス、コーポレート・バイスプレジデント兼クラウド・ソフトウエア担当ゼネラルマネージャのアンカー・シングラ(Ankur Singla)氏
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 ジュニパーネットワークスは2015年10月30日、オープンソースとして公開しているネットワーク仮想化ソフト「OpenContrail」(サポート付きの商用版は「Contrail」)について、優位性や採用事例をアピールした。API連携可能なクラウド運用ソフトが豊富なことや、レガシーシステムを含めた既存のシステムをOpenContrailのネットワークに容易に持ち込める点などを強調した。

 米ジュニパー・ネットワークスでコーポレート・バイスプレジデント兼クラウド・ソフトウエア担当ゼネラルマネージャを務めるアンカー・シングラ氏(写真)が説明した(関連記事:鍵は「シンプルL3ファブリック」、JuniperのSDN戦略)。同氏は、OpenContrailの開発元で米ジュニパー・ネットワークスが2012年に買収した米コントレイル・システムズの創業者である。米ジュニパー・ネットワークスは2013年9月からOpenContrailを公開している。

 OpenContrailとは、SDN(ソフトウエアデファインドネットワーク)コントローラーソフトや仮想ルーターソフト、その他で構成するネットワーク仮想化ソフトである(関連記事:ジュニパーがSDNを実現するソフト「Contrail」の販売を開始、オープンソース版も公開)。既設のIPネットワーク上にトンネルを構築するオーバーレイ方式のSDNであり、標準的で枯れたプロトコルを採用している。パケット転送にMPLS、ルーティング(経路情報の交換)にBGPを使ったレイヤー3のVPNを実現する。

 アンカー・シングラ氏はまず、OpenContrailの特徴をまとめた(図1)。オープンソースのライセンスの中でも自由度が高いApache 2.0ライセンスを採用したこと、標準的な技術/プロトコルを採用しており、新たに標準を作り出すようなことはしていないこと、スイッチ/ルーターだけでなくファイアウオールやロードバランサー(負荷分散装置)も利用できること、仮想ルーターの稼働環境として、サーバー仮想化ソフトだけでなくLinuxコンテナーや物理サーバーでも使えること、VMware製品やKubernetes、AWSなど多数のクラウド運用基盤とAPI連携すること、などを挙げた。

図1●OpenContrailの特徴
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図2●既存システムとの親和性が高い
図2●既存システムとの親和性が高い
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 OpenContrailで構築したクラウド環境には、レガシーシステムやプライベートクラウドを簡単に持ち込めるという(図2)。「レガシーシステムを運用しているユーザー企業は多い。彼らは、レガシーシステムに修正を加えたがらない」(アンカー・シングラ氏)。OpenContrailであれば、既設のネットワークと同様の、レガシーシステムが要求するネットワーク要件を提供できる。クラウド内では、仮想サーバーもLinuxコンテナーも物理サーバーも混在させられる。DNS/DHCPサーバー機能も提供する。

 ユーザー事例をいくつか紹介した(図3)。例えば、米GEが取り組むIoT(モノのインターネット)のデータ通信などに使われているという。事例の傾向として、金融業界やサービス事業者は、SDNを用いてクラウドを運用する用途に使っており、モバイル領域ではNFVの活用例が多いという。

図3●本番環境などでOpenContrail/Contrailを使っている主要ユーザー
図3●本番環境などでOpenContrail/Contrailを使っている主要ユーザー
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