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 韓国Samsung Electronicsで2009年からのモバイル部門トップを務めてきたJong-Kyun Shin(申宗均)氏が日常業務から外れる。複数の海外メディア(英Reuters米Forbesなど)が現地時間2015年12月1日までに報じた。

 Samsungのモバイル端末事業は「Galaxy」シリーズのヒットで急成長を遂げたが、2014年初頭に減速し始め、米Appleのほか、Xiaomi(小米科技)やHuawei Technologies(華為技術)といった中国勢との競争で、このところ苦戦している。

 昨年もモバイル部門トップの交代が噂されたものの、SamsungはShin氏の続投を決め、スマートフォン事業回復の機会を与えた(関連記事:Samsungがモバイル責任者の続投を決定、3頭体制を維持)。しかし、今年4月にリリースしたフラッグシップ機「Galaxy S6」と「Galaxy S6 Edge」は、需要の見誤りから、S6が在庫余剰、S6 Edgeが在庫不足に陥った。

 Shin氏の後継として、現モバイル部門研究開発担当バイスプレジデントのDong-jin Koh(高東真)氏がモバイル通信事業プレジデントに就任する。Shin氏はモバイル部門責任者としてとどまり、長期的戦略と新事業開拓に注力する。

 モバイル事業におけるShin氏の影響力は弱まることになり、漢城大学経済学教授は「事実上、Shin氏の引退」と見ているが、まだ影響力を残しているとの見る向きもある。Shin氏は引き続き共同最高経営責任者(CEO)の1人としてとどまる。

 また、家電部門責任者のBoo-keun Yoon(尹富根)も日常業務から退くが、Shin氏と同様、共同CEOの役職を継続する。

 Shin氏とYoon氏、および半導体やディスプレイパネル事業の責任者であるOh-Hyun Kwon(権五鉉)氏による3人の共同CEO体制は、Kun-hee Lee(李健熙)会長が作り上げたもの。同会長は昨年心臓発作を起こして以降、療養生活を送っていると伝えられており、会長の長男であるJay-yong Lee(李在鎔)副会長が次期会長と見なされている。

 米Wall Street Journal(閲覧には有料登録が必要)によると、今回の異動は、定期人事発表の中で12月1日に明らかにされた。Koh氏はこれまで、モバイルOS「Tizen」やモバイル決済「Samsung Pay」の開発を指揮してきた人物という。なお、Lee副会長に関する発表はなかった。