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 米Appleが進めていたテレビ番組のインターネットライブ配信サービスの計画が中止になったと、米国の通信社やニュースサイトが現地時間2015年12月9日までに報じた。これにより今後Appleはメディア企業がApp Storeを通じて、顧客に直接コンテンツを販売する事業に注力するという。

 Appleは、テレビ番組などの映像コンテンツを「iPhone」「iPad」「Apple TV」などの同社製端末に配信する定額制のサービスを計画していた。 米Bloombergによると、その内容は14ほどのチャンネルをまとめたサービスで、月額料金は30~40ドル。だが、より高額の料金を求めるメディア企業の反発に遭い、同社は計画の中止を余儀なくされたという。

 Appleのテレビ番組配信サービスの計画については今年3月、同社が米Walt Disney、米CBS、米21st Century Foxなどと協議していると伝えられた。これらの交渉がまとまれば、米DISH Networkが今年2月に開始した「Sling TV」のような、従来の有料テレビサービスよりもチャンネル数が少なく、価格を抑えたサービスになると米New York Timesなどは伝えていた(関連記事:Apple、定額制のテレビ配信サービスを9月に開始か)。

 しかしAppleと交渉したメディア企業は、チャンネル数を減らすことにも異議を唱えたという。例えばWalt Disneyとの交渉でAppleはDisneyの数チャンネルをサービスに加えることを提案した。だがDisney側は「ESPN」「Disney Channel」「Disney Junior」「Disney XD」「ESPN2」「ESPN Classic」といった、同社のほぼすべてのチャンネルを加えることを要求した(Re/codeMacRumorsの報道)。

 Bloombergによると、Appleはテレビサービスを完全に諦めたわけではなく、今後はApp Storeを通じて外部企業がコンテンツを顧客に販売する事業に注力する。この事業モデルには、すでに数社が参加しており、いくらかの実績があるとBloombergは伝えている。例えば米Time Warner傘下のケーブルテレビ局HBOは、iPhoneやApple TVなどのApple製品で利用できる月額14.99ドルのサービス「HBO NOW」を提供している(関連記事:Apple Watchの発表イベントを振り返る、日本含む9カ国で4月24日出荷)。