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 米Qualcommは現地時間2015年12月15日、企業および財務構造の見直しを完了し、分社化しない方針を決定したと発表した。

 同社取締役会と経営陣が、現行の構造による利益と課題について精査し、株主価値を高める様々な選択肢を検討した結果、Qualcommの技術的リーダーシップと製品の強みを維持し、長期的株主価値をもたらすには、現行の企業および財務構造が最適であると判断したという。

 Qualcommは、大株主である米ヘッジファンドのJANA Partnersから、収益の大部分を占める特許ライセンス事業と半導体事業を分離する計画の検討を迫られていた。Qualcommは4月に、JANA Partnersの提案に対し「当社はすべての株主と積極的な対話を持つことに取り組んでおり、引き続き株主価値を高める機会を検討する」と述べていた(関連記事:Qualcomm、物言う投資家が半導体事業の分離を提案)。

 JANAはコストカットや取締役会の再編も要求し、QualcommはJANAの意見を受け入れる形で3億ドルの幹部報酬削減を含む14億ドルの支出縮小、JANAの幹部2人を取締役会に迎える役員人事、15%の人員削減計画を発表した。しかし、こうした取り組みも業績回復の効果はほとんどなかった(米New York Timesの報道)。

 Qualcommの業績低迷は、半導体業界の競争激化に加え、中国で1年以上にわたる独占禁止法違反の調査を受けたことも主な要因として挙げられる。中国における調査では今年2月、60億8800万人民元(約9億7500万ドル)の罰金支払いとロイヤルティー率の引き下げなどで中国国家発展改革委員会(NDRC)と和解した(関連記事:Qualcomm、罰金9億7500万ドルで中国独占禁止当局と和解)。

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