独SAPと中国Lenovo Group(聯想集団)は2016年1月26日(米国時間)、中国市場向けクラウドサービスの共同開発などを中心とする提携を発表した(写真)。SAPのインメモリーデータベース(DB)「SAP HANA」などのソフトウエアをLenovoのデータセンターで運用し、クラウドサービスとして提供する。
今回発表した提携は主に三つの内容からなる。一つ目は中国市場向けのクラウドサービスの開発と運用、二つ目はSAP HANAとLenovoのサーバーやストレージ製品とを組み合わせたソリューションの共同開発で、SAP自身が社内ITインフラにLenovo製品を使用することも含む。三つ目は両社による全世界を対象とした共同マーケティング活動で、ドイツ、米国、中国の3カ所に両社共同の顧客向け検証センターを設ける。
両社が発表したプレスリリースによれば、LenovoがSAP HANA向けにカスタマイズしたサーバーの出荷台数は、既に累計5000台に達するという。かつては小型PCサーバーを中心に展開していたLenovoだが、2014年に米IBMのPCサーバー事業を買収して以来、Lenovoのサーバー製品の品揃えはハイエンド領域にまで広がっている。LenovoとしてはSAPとの提携を通じて、エンタープライズ向けサーバーの販売を加速する構えだ。