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 米Appleと韓国Samsung Electronicsの間で争われているモバイル関連特許を巡る訴訟で、米連邦巡回控訴裁判所は現地時間2016年2月26日、SamsungによるApple特許の侵害はないと判断し、下級裁判所の陪審判決を覆した。

 この係争では、当初Appleは5件の特許を、Samsungは2件の特許を、それぞれ相手に侵害されたと主張していた。米カリフォルニア州の米連邦地方裁判所は2014年5月、SamsungがAppleの3件の特許を侵害したとして1億1962万5000ドルの賠償金支払いを命じ、Appleに対してはSamsung特許1件の侵害を確認したとして15万8400ドルの支払いを命じる判決を下した。

 今回控訴裁は、Samsungが侵害したと陪審が判断したAppleのデータタッピング機能に関する特許(647特許)、スライド式ロック解除に関する特許(721特許)、オートコレクト機能に関する特許(172特許)について、「Samsungは647特許を侵害しておらず、他の2件は無効である」との結論付けた。一方、Appleがデジタル画像の圧縮に関するSamsungの特許(449特許)を侵害したとする陪審の判断は支持した。

 これを受け、Samsungは「本日の裁決は消費者の選択の勝利だ。これにより、法廷での争いは、本来の場所である市場での競争に戻る」との声明を発表した。一方Appleはコメントを拒否した(英Reutersの報道)。

 なお、地裁がSamsungに命じた賠償額はAppleが請求していた22億ドルに遠く及ばなかったため、Appleは「損害賠償だけでは不十分」として一部Samsung製品の販売差止を求めたが地裁はこれを棄却。その後、審理は差し戻され(関連記事:Samsungとの特許侵害訴訟でApple勝訴、控訴裁が審理差し戻し)、今年1月18日に販売差し止めの決定が下された。しかし今回、SamsungはAppleの特許を侵害していないと判断されたことから、販売差し止めは取り下げられる可能性がある(米Ars Technicaの報道)。

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