米Facebookはハードウエア開発部門「Building 8」を新設し、責任者に米国防高等研究計画局(DARPA)の元幹部を迎えた。同社のMark Zuckerberg最高経営責任者(CEO)が現地時間2016年4月13日に自身のFacebookアカウントのタイムラインにコメントと画像を投稿し、明らかにした(写真右)。
Building 8は、世界中をつなぐという同社の使命を推進するため、新たなハードウエア製品の構築に焦点を当てる。DARPA出身で最近まで米Googleの先進技術研究部門ATAP(Advanced Technology and Projects)を率いていたRegina Dugan氏がBuilding 8を指揮する。
Zuckerberg氏は、「今後数年間にわたって、数百人の人員と数億ドルの資金をこの取り組みに投じる。拡張現実(AR)や仮想現実(VR)、人工知能(AI)、コネクティビティといった重要な分野における10年計画で、数々のブレイクスルーを見るのが楽しみだ」と述べている。
Dugan氏は女性初のDARPAディレクターを務めた人物。2012年にGoogleが米Motorola買収にともなってATAPを設置した際、ATAPの責任者に就任した。今回Dugan氏を失ったのはGoogleにとって痛手だと、米メディア(BloombergやForbes)は報じている。ATAPはこれまで、3D視覚認識プラットフォーム開発の「Project Tango」(関連記事)、モジュール型スマートフォン開発の「Project Ara」(関連記事)といったプロジェクトを発表している。