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 米Microsoftは現地時間2016年4月14日、米当局が個人情報にいつアクセスしたか顧客当人に知らせるのを企業に禁じることは米国憲法に違反するとして、米政府を提訴したことを明らかにした。

 MicrosoftのBrad Smith社長兼最高法務責任者は、「まれな例外を除いて、消費者や企業は政府がいつ自身の電子メールや記録にアクセスしたか知る権利があると、我々は信じている」と述べた上で、政府が情報開示要請について口外しないよう電子メールプロバイダーに命じることは決まり事になりつつあると懸念を示し、「これは行きすぎであり、こうした事態の解決にとりくむよう裁判所に求める」と説明した。

 Microsoftによると、同社が過去18カ月間に受けた情報開示要請では、当局がユーザーのデータを調べるために捜査令状など法的手続きをとったことをユーザー本人に通知することを禁じる要請が2576件あった。その68%にあたる1752件は期限がなく、つまり永久にユーザー本人に通知することは許されない。

 Microsoftは、これが不当な捜索や逮捕を禁じる米憲法修正第4条と、言論の自由などを保障する修正第1条を侵害しているとして、米司法省を相手取って米ワシントン州西地区連邦地方裁判所に訴訟を起こした。

 Smith氏は、「我々が受けた秘密命令の多くについて考えた場合、これらが本当に守秘するべき特定の事実を根拠としているか疑問だ」と述べ、秘密命令の発行はあまりに日常的に行われているようだと批判した。

 またMicrosoftは、これが技術の進化によってもたらされた重大な問題だと指摘している。個人や企業が重要な個人情報を自身のコンピュータや自社サーバー、あるいは書類棚に保存していた時代では、当局が家宅捜査や証拠品押収を実行すれば当然本人の知るところとなる。しかし、クラウドコンピューティングが個人情報の保存手法を変えてしまった。

 Microsoftは、「クラウドへの移行によって、人々のプライバシー保護に対する期待は変わることはなく、政府がいつ個人情報および通信の捜査や押収を行うか通知するという憲法で定められた基本的要件を変えてはならない」と強調した。

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