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 米Googleは2016年5月19日(米国時間)、「Chrome OS」を搭載する「Chromebook」などでAndroid用のアプリケーション(アプリ)を利用可能にすると発表した。ユーザーはAndroid端末と同じようにアプリストアの「Google Play」からアプリをインストールする。Chrome OS用のGoogle Playは今後数カ月内に開始する予定。

写真1●ChromebookでAndroid用「Microsoft Word」を利用している画面
写真1●ChromebookでAndroid用「Microsoft Word」を利用している画面
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 Chrome OSのプロダクトマネジメント担当ディレクターであるKan Liu氏は同日開催した「Google I/O」での技術セッションで、「『Photoshop』や『Microsoft Office』といった人気の高いアプリがChrome OS上で利用可能になる。Microsoft Officeで編集したOfficeファイルを『Gmail』を使ってメールに添付して送信することも可能だ」と、Chrome OSでAndroidアプリが使えるようになるメリットを説明した(写真1)。

写真2●Chrome OSでAndroidアプリを稼働する仕組み
写真2●Chrome OSでAndroidアプリを稼働する仕組み
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 Googleは今回、Chrome OSにAndroidアプリの実行環境である「Android Framework」を追加した。このAndroid FrameworkはChrome OS上のコンテナの中で稼働する(写真2)。「スマートフォンやタブレット用のAndroidアプリは、修正を加えなくてもそのままChrome OS上で稼働する。Androidアプリは隔離されたコンテナの中で稼働するため、他のシステムに影響を与えず安全だ。仮想マシンを使用していないのでオーバーヘッドが存在せず、アプリは高速に動作する」(Liu氏)。

 Chrome OS用のGoogle Playは、開発者用のプレビューを公開した。現時点では「ASUS Chromebook Flip」と「Acer Chromebook R11」「Chromebook Pixel」という3種類のChromebookで、プレビュー版が利用できる。

米国市場でChromebookの出荷台数がMacを上回る

 GoogleのLiu氏はChromebookの事業が好調だと強調した。米国の調査会社IDCのレポートを引用し、「米国市場でChromebookの出荷台数がMacを上回った」「米国の学校向け市場ではChromebookが他の全ての種類のデバイスの合計よりも売れている」などとアピールした。

 Chromebookが学校向けの市場で人気があるのは、150ドル~250ドル程度の低価格機が存在することや、搭載するアプリがWebブラウザーの「Chrome」だけであるため、運用管理が容易であることなどが理由だった。

 今回、Chrome OSでAndroidアプリを利用可能にすることで、従来よりも幅広い用途でChromebookが利用できるようになったと言える。Googleの法人向けビジネスの担当ディレクターであるRajen Sheth氏はGoogle I/Oのセッションで、「パソコンが全ての従業員に行き渡っていない小売業や外食業などの企業にChromebookをさらに売り込んでいきたい」と語っている。