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 しばらく新しい情報が聞かれなかった米Googleのモジュール型スマートフォン開発プロジェクト「Project Ara」について、Googleは米カリフォルニア州マウンテンビューで先週開催した年次開発者会議「Google I/O」で新しい試作機のデモを行った。その際、開発者向けモデルを2016年秋に提供し、2017年に消費者向けにリリースする計画を明らかにしたと、複数の米メディアが報じている。

 Araは、ブロックのようにモジュールを組み替えてユーザーの好みやニーズに合ったスマートフォンを実現することを目指すプロジェクト。CPU、GPU、アンテナ、センサー、バッテリー、ディスプレイなどを搭載した基本フレームに、カメラなどのモジュールを追加して用途に応じてカスタマイズする。

 「Greybus」と呼ぶソフトウエアが、モジュールやパーツ間の相互接続や電力効率を向上し、最大11.9Gビット/秒(bps)のデータ転送に対応するという。

 Googleは専用サイトにおいて、モジュール開発に関心のある開発者に同プロジェクトへの参加を呼びかけている。

 米Forbesの報道によると、現地時間2016年5月20日に行われたデモでは、モジュールを追加するためのスロットが6つあるプロトタイプを使用した。カメラモジュールを差し込んで再起動などせずにすぐに聴衆を撮影し、撮り終わると「OK, Google, eject the camera(カメラを外して)」と音声で指示し、カメラモジュールを取り出してみせた。

 Googleがモジュール開発のパートナーとして挙げた名前には、韓国Samsung Electronics、パナソニック、東芝、米E Ink、米Harman、米Sony Pictures Home Entertainmentなどのほか、活動量計の米iHealthや子機検査器のBACTrack、肺活量計の米Cohero Healthなどが含まれる。

 もともとAraプロジェクトは、Googleが米Motorola Mobilityを買収した際に獲得した先進技術研究部門ATAPが2013年頃に立ち上げた。Motorola Mobilityは2014年に中国Lenovo Group(聯想集団)に売却されたが、GoogleはATAPを手元に残し、2015年中にプエルトリコでAraをテストリリースする計画を発表した(関連記事:Google、モジュール型スマホを今年後半にプエルトリコで試験販売へ)。しかし米Wall Street Journal(閲覧には有料登録が必要)によれば、開発チームは昨年のうちにリリース計画の見直しを行っていた。なおAraはATAPから卒業し、今後はGoogleの一事業として開発が進められるという。