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 米AppleのTim Cook最高経営責任者(CEO)はインドで現地時間2016年5月21日、同国のNarendra Modi首相と会談した。インド首相官邸のWebサイトによると、Cook CEOはインド事業の計画について情報共有し、製造業務の可能性や、小売り事業についてModi首相に話した。一方でModi首相は、同国民のデジタル化を推進する取り組み「Digital India」について、Appleからの支援を求めたという。

 Appleは5月18日、Cook CEOのインド訪問に合わせ、iOSアプリの開発促進を目的とする施設を同国南部、カルナータカ州のバンガロールに開設すると発表した。またその翌日には、地図技術などを研究する技術開発施設を同国中南部、テランガーナ州の都市、ハイデラバードに設置することを正式発表した。Appleは後者の施設で約4000人を雇用し、インド全体ではiOSアプリの開発者やその関連職を合わせ、64万人以上の雇用を支えるという(関連記事:Apple、インド・バンガロールにiOSアプリの開発促進施設を開設へ)。

 Appleのインド事業については、先ごろ、同国当局に申請していた直営店開設の認可が下りる見通しになったと伝えられた。同国には外資規制があり、Appleが米国や日本などで展開している「Apple Store」が1店舗もない。そうした中、同国ではModi首相の経済・市場改革に向けた取り組みのもと外国直接投資の規制が緩和され、同社はその恩恵を受けられる見通しとなったのだという。

 その一方でAppleは低価格端末が主流のインドでiPhoneの再生品(Apple認定の整備済製品)を輸入・販売しようとしたが、この計画はインド政府の承認を得られなかった。米Wall Street Journalの報道(閲覧には有料登録が必要)によると、今回のModi首相との会談でCook CEOはこの再生品事業についても説明したと見られている。

 Wall Street Journalによると、インドでは購入されているスマートフォンの7割が150ドル未満の低価格端末。iPhoneのような高価格端末はあまり売れず、iPhoneの同国におけるシェアはわずか2.7%にとどまっている。そうした中、今回のCook CEOのインド訪問は、Appleが同国経済への投資を拡大し、その成長促進に注力していることを示すものになったと、同紙は伝えている。

[Appleの発表資料]