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 米Amazon.comが米国で展開している日用品購入用の小型機器「Dash Button」について、米Wall Street Journal(WSJ)は現地時間2016年6月27日、同社がまもなく、そのブランドの種類を大幅に増やす計画だと伝えた。同紙が入手した文書や、事情に詳しい関係者の話によるとAmazon.comは6月27日の週にも、数十種類の新たなDash Buttonを発表する見通し。

 Dash Buttonはチューインガムほどの大きさの機器で、それぞれに異なる商品ブランド名がプリントしてある。スマートフォン用アプリで商品種の詳細と数量を指定し、前面右部分にあるボタンを押すと、その商品が2日間で届くという仕組みだ。Amazon.comはこれを米国の「Prime」会員を対象に1台4.99ドルで販売しているが、昨年7月から、機器を使って商品を購入した人に機器の代金を払い戻しており、実質無料で提供している。

 一方でWall Street Journalはこの機器について、消費者の反応は冷ややかだと伝えている。同紙が引用した米調査会社Slice Intelligenceの報告によると、Dash Buttonを購入した人のうち、実際に使ったことがある人は半数以下にとどまる。また使ったことがある人の利用頻度は、ほぼ2カ月に1度だという。

 ただ、メーカー側はこのDash Buttonについて、商品配送システムというよりはむしろ、マーケティングツールと捉えているのだという。メーカー側の狙いは自社ブランドとAmazon.comの関係を密接なものに保つこと。各社はそのためにAmazon.comと契約を結んでいると同紙は伝えている。

 なお関係者の話によると、メーカーはAmazon.comに対し、1台のDash Buttonの販売に付き15ドルを支払っている。また機器を通じて商品が購入された際にAmazon.comが受け取る販売手数料は15%。これは通常の販売手数料比率である8%~15%の上限に当たる。