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 北海道で初開催となるICTの総合展「ITpro EXPO 2016 in 札幌」。初日である2016年6月30日午後3時からのキーノートには、経済産業省と札幌市の担当者が登壇し、企業向けIT関連補助金の活用をそれぞれ呼びかけた。

写真1●経済産業省 北海道経済産業局 地域経済部 情報・サービス政策課の田村 健課長補佐(情報産業担当)(撮影:渡辺可緒理)
写真1●経済産業省 北海道経済産業局 地域経済部 情報・サービス政策課の田村 健課長補佐(情報産業担当)(撮影:渡辺可緒理)

 最初に登壇した経済産業省 北海道経済産業局 地域経済部 情報・サービス政策課の田村 健課長補佐(情報産業担当)は、「平成27年度補正 ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金、募集は終了)」を取り上げ、補助金活用の有効性について説明した(写真1)。

 ものづくり補助金は本来、企業の研究開発を促進するために助成していたものだが、近年は対象が地方でのIT利活用支援やサービス業、商業事業者の設備投資などまで広がっている。行政の補助制度を利用することについて田村課長補佐は、「利用は難しいが、銀行に融資を受けたり、企業に出資してもらったりといった資金調達の一つの手段として、うまく利用してほしい」と活用を促した。補助金に関して経産省のWebサイトを見たことがある人の挙手を求めたところ、セミナー来場者の3分の1ほどが手を挙げ、関心が高い様子が伺えた。

写真2●札幌市 経済観光局 国際経済戦略室の村椿浩基 IT・クリエイティブ産業担当課長(撮影:渡辺可緒理)
写真2●札幌市 経済観光局 国際経済戦略室の村椿浩基 IT・クリエイティブ産業担当課長(撮影:渡辺可緒理)

 続いて札幌市 経済観光局 国際経済戦略室の村椿 浩基 IT・クリエイティブ産業担当課長が登壇し、札幌のIT産業の現状と課題、および「平成28年度 IT利活用促進事業費補助金」(2016年7月29日公募締切)について説明した(写真2)。

 統計によると、札幌のIT企業の事業所数は全国6位、従業者数は全国7位で、全国有数のIT企業集積地と言える。一方で従業員一人当たりの売上は全国16位で、規模に対して受注単価の低さが目立っている。村椿課長は、「技術の高度化や人材の確保・育成、市場・販路の拡大を促進して、札幌のIT産業をさらに活性化させる必要がある」と説明した。

 統計で札幌よりもIT産業の規模が少し大きい福岡市について、「創業支援や特区制度を活用して新しい取り組みを進めている」と、村椿課長は評価する。これにならって「札幌市でも独自のICT利活用戦略を策定中」と村椿課長は明らかにした。内容としてはICTを活用したまちづくり促進を後押しするものになる見込みで、「どんどん活用して、ライバル福岡市を追い抜いてほしい」と事業者を激励した。

 中小企業におけるIT利活用について、中小企業白書から「IT投資を行っている企業の方が、売上高、経常利益率ともに高い」「IT投資を行った企業の方が、IT投資前よりも利益率が向上している」というデータを引き合いに出し、中小企業においてもIT利活用を進めることを促した。ITの導入に当たりよく挙げられる課題として、IT人材の不足、初期投資コストの負担の高さ、導入による効果の不透明性を紹介し、こうした課題を克服するきっかけとして、補助金を活用してほしいと説明した。

 IT利活用促進事業費補助金は2015年度は7件の採択実績があり、2016年度は10件程度の支援を予定している。