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写真●ヤンマーの矢島孝應 執行役員 経営企画ユニット ビジネスシステム部長
写真●ヤンマーの矢島孝應 執行役員 経営企画ユニット ビジネスシステム部長
(写真:井上 裕康)
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 東京・品川の大崎ブライトコアホールで開催した「第2回イノベーターズセミナー」(日経BP社 日経ITイノベーターズ主催)に、ヤンマーの矢島孝應 執行役員 経営企画ユニット ビジネスシステム部長が登壇した(写真)。矢島執行役員は、「経営・事業・IT 三位一体化の推進について」と題して講演。IT部門の責任者として、いかに経営陣や事業部門と意思統一を図ってきたかを披露した。矢島執行役員は、パナソニックや三洋電機でシステム責任者などを務め、3年前にヤンマーに転じた。

 矢島執行役員は一般論として「『自社のIT部門は経営のことが分かっていない』と思っている経営者は多い」と語る。一方、「IT部門の多くは『経営陣や事業部門はIT が重要と言って、デジタル化やオムニチャネル化を推進しようとするが、しっかりした目的があるのか疑問だ』と考えている」(矢島執行役員)とし、IT部門と経営陣や事業部門との間に生じている意識の乖離を指摘した。

 全社戦略としてITを推進するには経営陣、事業部門、IT部門が足並みをそろえることが欠かせない。そこで矢島執行役員がヤンマーで取り組んできたのは、三者が共通の考え方でIT施策を議論できる土台作りだ。ポイントは、業務プロセスとデータという二つの観点である。

 データ統合の必要性を縦軸、業務プロセス統合の必要性を横軸に取り、それぞれを「全社統合」、「事業別統合」、「個社別統合」の三つに分ける。合計で9の分類を定義した上で、ヤンマーが抱える各業務の位置づけを整理。それに従って、具体的なシステム施策に落とし込むようにした。

 例えば、グローバルでの経営情報を把握したいとする。そのためにERP(基幹業務システム)を全社導入し、業務プロセスの統一を試みる企業は少なくない。ただしヤンマーは非上場企業のため、「各国で承認を受けた決算情報を集計すれば十分だ」(矢島執行役員)。「データ項目は統一しなければならないが、業務プロセスまでグローバルで統一する必要はない」と矢島執行役員は説明する。経営陣、事業部門、IT部門が同じ価値観を持って議論することで、効果的なIT投資が可能になるという。