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 米QualcommがオランダNXP Semiconductorsの買収に向けて協議中だと、米Wall Street Journal(閲覧には有料登録が必要)が現地時間2016年9月29日に報じた。

 関係筋によると、交渉は2~3カ月以内にまとまる見込みだが、合意に至らない可能性もある。Qualcommは他の買収も検討しているとの情報もある。

 Wall Street Journalが報じる前の同日昼の株価に基づくNXPの時価総額は約280ドルで、典型的な上乗せ分を考慮すると、買収額は300億ドルを超えると見られる。

 Qualcommはモバイル向け無線チップで強力な地位を築いたが、スマートフォン市場の成長減速などから困難に直面している。投資家らによるプレッシャーを受ける中、IoT分野などへの拡大を狙っている。

 NXPは、オランダRoyal Philips傘下のPhilips Semiconductorsとして運営されていたが、2006年にプライベートエクィティの連合体に売却され、名称を変更。2010年に株式公開した。

 NXPは自動車用半導体サプライヤーとして最大手とされており、NFCチップの主要サプライヤーでもある(米Forbesの報道)。NXPを獲得すれば、Qualcommはスマートフォン以外に向けて様々な製品を展開できると、Wall Street Journalをはじめ複数の海外メディア(米New York Times英Financial Timesなど)は指摘している。

 半導体業界は整理統合が急速に進んでおり、2015年のM&A取引総額は1450億ドルと、前年の460億ドルから急増した。例えば米Avago Technologiesgaが米Broadcomを370億ドルで、米Intelが米Alteraを167億ドルで、NXPは米Freescale Semiconductorを118億ドルで買収している。またQualcommは英CSRを24億ドルで買収した。

 今年に入ると、ソフトバンクが英ARMを約3兆3000億円(約320億ドル)で買収し、米Analog Devicesが米Linear Technologyを148億ドルで買収すると発表している。