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 米AT&Tは現地時間2016年10月22日、米Time Warnerを854億ドルで買収することで両社が最終合意したと発表した。両社の取締役会はすでに同買収計画を承認しており、2017年末までの手続き完了を目指す。

 買収価格は1株当たり107.50ドル。Time Warnerの株主は、1株につき53.75ドルの現金と53.75ドル相当のAT&T株式を受け取る。107.50ドルという金額は、両社が合意を発表する前日(10月21日)の終値である89.48ドルより20%高い。

 AT&TはTime Warnerの負債も引き受ける。負債を含めた取引規模は総額1087億ドルにのぼる見込み。

 Time Warnerは、有料テレビサービスおよびストリーミングサービスの米HBO、テレビ番組や映画、ホームビデオ、ビデオゲーム制作および配信の米Warner Bros.、「CNN」「TNT」「TBS」などケーブルTVネットワークを傘下に持つ。

 AT&T会長兼最高経営責任者(CEO)のRandall Stephenson氏は、「補完的強みを持つ2社の完璧な統合であり、メディアと通信業界が顧客、コンテンツ制作者、配信事業者、広告主に貢献するための新たなアプローチをもたらすことができる。我々は、優れた有料コンテンツと、それをあらゆるサイズのスクリーンに配信するネットワークを擁することになる」と述べた。

 しかし両社の統合は規制当局の調査を受ける可能性が高いと、米New York Timesなどは指摘している。AT&Tは2015年に衛星TVサービスの米DIRECTVを485億ドルで買収している(関連記事:AT&Tが有料TV最大手に、米当局がDIRECTV買収を条件付きで承認)。

 またAT&Tは同日、2016年第3四半期(2016年7~9月)の決算を発表した。連結売上高は409億ドルで前年同期と比べ4.6%増加。DIRECTV事業がけん引した。

 純利益は前年同期比11.2%増の33億ドル。希薄化後1株当たり利益は0.54ドルで、前年の0.50ドルから拡大した。調整後の希薄化後1株当たり利益は、前年から横ばいの0.74ドルとなる。

 アナリストらの予測平均は売上高が411億5000万ドル、調整後1株当たり利益が0.74ドルだった(米CNETの報道)。

 消費者向けモバイルサービスの売上高は83億ドルで、前年同期比5.9%減少した。デバイス販売とポストペイドサービスの収入減少が主な要因としている。

[発表資料(買収関連)] [発表資料(決算発表)]