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 大阪大学とピクセラは2016年11月14日、テレビ字幕の機械翻訳に関する共同研究を開始したと発表した。

 訪日観光客が増加する中で、リアルタイムな情報提供手段としてテレビ字幕の機械翻訳を活用することを目指す。災害情報の提供に加え、日本国内での文化活動へのバリアフリーな参加手段を確保することは、インバウンドをリピータも含めて拡大していくことにつながるとする。

 共同研究では、(1)放送波から映像と同時に送信されている難聴者のための日本語字幕データを、チューナーからインターネット上の翻訳サーバーに取り出す、(2)サーバー上で自然な外国語(英語、中国語、朝鮮語)に翻訳した結果をチューナーに戻す、(3)映像とともにリアルタイムで表示する、というシステムを構築する。

 この共同研究では、これまで間違った主語が補充されたり、単語や文節の切れ目が正しく理解されずに誤訳となっていたケースを解消し、字幕の翻訳品質を飛躍的に向上させることを目指す。大阪大学は、字幕データを機械翻訳する際に、外国語文化を踏まえた自然な翻訳を可能にするための具体的な方策の検討や、翻訳結果の評価方法の確立を担う。

 ピクセラは、地デジで培った技術をもとに、番組ジャンル情報を使った機械翻訳に関する技術でより精度の高い字幕翻訳システムを開発する。デジタル放送における映像データの処理時間を活用して翻訳などを実施するため、ディスプレイには日本語の字幕とほぼ同じタイミングで翻訳結果である外国語の字幕を表示できる。

 字幕で表示される日本語の表記は、番組ジャンルごとに一定の傾向がある。番組ジャンル情報を機械翻訳時にヒントとして使うことで、より精度の高い翻訳が可能になる。さらに、今回大阪大学と共同研究を進めることで、より翻訳の品質を高めて、製品化をねらう。

 共同研究の実施期間は、2016年10月1日から2018年9月30日までを予定する。今後、共同研究の進展に合わせ、ピクセラは2017年前半にもその成果を応用した製品化を検討、共同研究成果を逐次社会実装していく。最初は公共機関、観光案内所、旅館から設置が進むと期待する。

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