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 Barack Obama米大統領は、国家安全保障上のリスクがあるとして、中国投資企業によるドイツ半導体装置メーカーの買収を阻止する手段を講じたと、複数の海外メディア(米New York Times英Financial Timesなど)が報じた。

 Obama大統領は米財務省の対米外国投資委員会(CFIUS)の勧告を支持し、同買収の承認を拒否する大統領令を現地時間2016年12月2日に発行した。

 中国Fujian Grand Chip Investment Fund(福建芯片投資基金:FGC)は5月に、ドイツAIXTRONを約6億7000万ユーロで買収する計画を発表した。FGCはドイツ子会社Grand Chip Investment(GCI)を通じて株式公開買い付け(TOB)を実施し、全発行済み普通株式の取得を目指す(関連記事:中国投資企業が半導体製造装置のAIXTRONを6億7000万ユーロで買収へ)。

 同買収に対して財務省は、Aixtronの技術および専門知識が軍事目的に転用される危険性や、Aixtronの米国事業による技術や専門知識が中国に渡ることに強い懸念を示している。

 New York Timesによると、昨年のAixtronの総売上高のうち5分の1以上を米国が創出し、全従業員の5分の1近くを米国事業が占めている。

 大統領令では、「FGCが米国の国家安全を脅かす行動を起こす可能性を裏付ける証拠がある」としているが、それ以上の詳細は説明していない。

 なおドイツ当局は10月に、FGCによるAIXTRON買収に対する承認を撤回している。