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 ヤフーと渋谷区は2017年1月23日、渋谷区の災害情報発信を強化するため「災害に係る情報発信等に関わる協定」を締結すると発表した。地震や台風、河川の氾濫といった災害発生時に、渋谷区が発表する災害情報や避難所の情報をヤフーの防災アプリで利用者に提供する。アプリの位置情報を利用することで、災害発生地にいる利用者へ必要な情報をより正確に発信できるようになる。

「災害に係る情報発信等に関わる協定」の締結を発表した渋谷区の長谷部健区長(左)とヤフーの川邊健太郎副社長
「災害に係る情報発信等に関わる協定」の締結を発表した渋谷区の長谷部健区長(左)とヤフーの川邊健太郎副社長
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 ヤフーは今回の協定により、減災に向けた情報提供が可能になるとした。渋谷区からの緊急災害情報や避難情報、避難所の開設状況などを、スマホアプリの「Yahoo!防災速報」で発信する。スマホ利用者はアプリの通知情報を確認できるほか、スマホを持たない携帯利用者もメール版に登録することで情報を受信できるようになる。渋谷区の発表する情報の他にも、必要に応じてYahoo!ニュースなどから信頼性の高い情報を利用することを想定する。

 Yahoo!防災速報には約900万人の利用者がおり、ヤフーは今後、東京都の23区全区と協定を結び地域に応じた情報発信に同アプリを活用する考えだ。同社メディア・マーケティングソリューションズグループの宮内俊樹メディアカンパニー ライフライン事業本部長は、「1、2年以内に全区と協定を結びたい」と述べる。23区の中で渋谷区は3番目にヤフーと協定を結んだ区になり、全国では60近い自治体が既にヤフーと協定を結んでいるという。

 さらに同社は、災害時に多くの利用者が渋谷区のWEBサイトや防災ポータルサイトへアクセスすることを想定し、キャッシュサイトを用意することで行政サーバーのダウンを防ぐという。宮内氏は、「今後、ビッグデータを活用した災害情報の発信にも取り組みたい」と意気込みを語る。

 渋谷区をはじめ都心地域の人口過密地帯では、災害発生時に多くの市民が被災し、自宅への帰宅が困難になると見込まれる。東京都防災会議が発表した資料によれば、マグニチュード7クラスの首都直下型地震が発生した場合、渋谷区では死者が約250人、負傷者が約5000人、帰宅困難者が約22万人発生すると予測する。渋谷区の長谷部健区長は、「減災に向けて、正確な災害情報を市民に発信することが必要」と語り、ヤフーとの連携をさらに進めていく考えを示した。