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 米連邦通信委員会(FCC)は現地時間2017年2月3日、低所得層向けブロードバンド接続支援プログラムに関する見直しを発表し、通信業者9社に対して同プログラムへの参加を認めないことを通達した。

 低所得層向けブロードバンド接続支援プログラムは、低所得層向け電話料金補助制度「Lifeline」をインターネット接続にも拡大し、低所得者のブロードバンド導入を支援することを目的として、Barack Obama前大統領政権下のFCCが昨年3月に承認した。受給資格者は、スタンドアロンの高速データ通信サービス、あるいは通話と高速データ通信を組み合わせたバンドルサービスの利用において、月当たり9.25ドルを受け取れる。

 FCCの資料によると、Spot On Networks、Boomerang Wireless、KonaTel、STS Media(FreedomPop)、Applied Research Designs(AR Designs)、Kajeet、Liberty Cablevision of Puerto Rico(Liberty)、Northland Cable Television、Wabash Independent Networksの9社は、Lifelineプログラムに基づくプロバイダー「Lifeline Broadband Providers(LBP)」として2016年12月と2017年1月に指定されたが、今回、FCC有線通信競争局はこれを撤回した。Lifelineプログラムを利用してこれら9社の高速データサービスに加入していたユーザーは、9.25ドルを自己負担しなければならなくなる。

 FCCは今回の措置について、Lifelineプログラムの不正利用や詐欺を防止する手段を詳しく検討するためとしている。

 またFCCは同日、米AT&Tや米Verizonに対するゼロレーティングサービスの調査を打ち切ると発表した。ゼロレーティングとは、ユーザーが特定のアプリケーションを使ってモバイルデバイスで動画を視聴する場合は、月々のデータ通信量に含めないとするサービス。こうしたサービスはネット中立性に関するFCCの規制に違反するとの批判の声が上がっていた(米CNETの報道)。

 FCCでは先月、Tom Wheeler民主党議員が委員長を退任し、Ajit Pai共和党議員がDonald Trump米大統領よって新委員長に指名された(関連記事:トランプ大統領、ネット中立性批判のAjit Pai氏をFCC委員長に指名)。Pai氏は2012年よりFCC構成委員を務めたが、主だった議題のほとんどでWheeler前委員長と対立し、2015年にFCCがネット中立性の新たな規則を承認した際でもMichael O'Rielly共和党委員とともに反対票を投じた。Pai氏は、前政権が決定した複数の政策の撤回に着手しているという。

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