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 日立製作所、東京大学、産業技術総合研究所(産総研)は2017年3月13日、位置情報へのデータアクセス仕様「Moving Features Access」が国際標準として採択されたと発表した。3者が共同提案した仕様を、地理空間情報の国際標準化団体「Open Geospatial Consortium(OGC)」が採択。防災シミュレーションや渋滞緩和といった市民生活の利便性向上などへの活用を目指す。

 標準化により、人や自動車、船舶や飛行機といった移動体(Moving Features)に関するデータを業界横断で処理、分析しやすくなる。「通信事業者や自動車会社などでアクセス仕様が異なり、業界横断でのデータ分析が難しかった」。標準化活動に携わった日立製作所 システムイノベーションセンタ 知能情報研究部 主任研究員の浅原彰規氏は従来の課題をこう話す。

 特定の「時間」を指定して移動体の位置情報へアクセスする仕様は従来、ISOで標準化されていた。今回、時間に加えて「場所」を指定したデータアクセスの仕様を標準化。「ある時間帯にある場所を通過した移動体データ」(写真左)や「ある移動体に接近する移動体データ」(写真右)などに簡単にアクセスできるようにした。これにより、災害時の人や自動車の密度や滞留に関する情報を各業界から集め、避難誘導や物資輸送の計画立案などにつなげたい考えだ。

写真●Moving Features Accessが規定する関数の例
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写真●Moving Features Accessが規定する関数の例
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写真●Moving Features Accessが規定する関数の例
出所:日立製作所

 移動体の位置情報を記録するフォーマット仕様については、「Moving Features Encoding」として2015年2月に標準採択済み。「IDや座標、時刻などからなるデータフォーマットについて、XML形式とCSV形式の二つを用意してある」(日立製作所 システムイノベーションセンタ 知能情報研究部 研究員 博士の林秀樹氏)。