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 工作機械のオークマと日立製作所は2017年5月16日、協業を発表した。2017年3月に操業を一部開始したオークマの工場「Dream Site2(DS2)」に日立製作所のIoT(インターネット・オブ・シングズ)基盤「Lumada」を導入する。ロボットによる自動化と併せ、多品種少量生産の効率を高める。従来と比べ、一カ月あたりに処理する部品加工の作業量を2倍に増やし、生産リードタイムの半減を目指す。

日立製作所 産業・流通ビジネスユニットCLO(Chief Lumada Officer)の森田和信氏(左)、オークマ 常務取締役技術本部担当FAシステム本部本部長の家城淳氏(右)
日立製作所 産業・流通ビジネスユニットCLO(Chief Lumada Officer)の森田和信氏(左)、オークマ 常務取締役技術本部担当FAシステム本部本部長の家城淳氏(右)
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 「我々オークマは中小の部品加工メーカーに生産設備の情報化を提案している。だが、我々は工場全体の情報システムを持たない。日立製作所と組むことで、ERP(統合基幹業務システム)から生産現場の情報化までカバーできる」。オークマ 常務取締役技術本部担当FAシステム本部本部長の家城淳氏はこのように述べ、日立製作所との協業に期待を寄せた。

 DS2は同社の販売する中小型の工作機械向けに部品を生産するほか、機械の組み立ても行う。同工場の生産する部品の種類は約4000品目となり、これは同社が2013年5月より同敷地内で操業する工場「Dream Site1」の約1000品目を超える能力だ。

オークマの工場「Dream Site2」
オークマの工場「Dream Site2」
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 この多品種少量生産を実現する手法として、オークマは日立製作所の提供するLumadaをDS2で活用する。Lumadaの導入により、オークマの生産担当者は工場設備全体の稼働状況を一元的に管理できる。複数の生産設備の稼働を1時間単位で計画、指示できるため、工場の物流を自動化するのと併せ、24時間体制の生産が可能になるという。従来、同社の生産工程は1日単位で計画していた。

 Lumadaを通じて生産の進捗も監視する。工場設備全体の状況を可視化することで、生産担当者は工場のボトルネックとなっている設備を特定できる。改善を検討する際、担当者はシミュレーションで効果を確認した後に生産設備を更新できる。

Lumadaを活用した工場の管理システム画面
Lumadaを活用した工場の管理システム画面
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 オークマはDS2の本格操業を2017年6月と見込む。2017年下期にはLumada導入の成果を同社の他工場へ導入する計画だ。「まずはDS2で確実に稼働する実証モデルを作る。このモデルを外販するかは未定だが、日立製作所と協業するなかで、方針を固めていく」(オークマの家城淳氏)という。